取材/文:鹿野水月(plug+編集部)
作曲家(ボカロP)や歌い手、MIX師や絵師などさまざまなクリエイター同士のマッチングから、見積書の発行、チャット機能、支払いまで、制作にわたる全フローをサポートするサービス=FEAT。今回はそんなFEATの魅力を、実際のユーザーであるボカロP なみぐるに聞いていく。
目次
ボカロP なみぐるがFEATを紹介します
今日はチームでの音楽制作を快適にする、最新クリエイター・マッチング・サービスFEATの魅力を探るべく、なみぐるさんと、ご友人のずんだもんにお話しいただきます!
なみぐるです、ずんだもんとR&Bを愛するボカロP兼サックスDJです。いい波、起こします(~・ω・)~。今日はFEATというクリエイターのためのサービスを紹介します!
こんにちは! 取材に同席している、ずんだもんなのだ。今日は取材中に小耳に挟んだことなどをちょくちょく皆にも伝えていく大役をつとめるのだ!
チームでの音楽制作を快適にするサービス=FEATとは?
今回紹介するFEATは、楽曲/MVなどコラボ制作の、依頼から支払いまでのプロセスを一つで完結できるツールです。依頼手数料が原則無料でさまざまな機能を使用できます。
まずFEATは、デザインが格好良いのが魅力! UI(ユーザー・インターフェース)は機能性に優れていて、「音楽作ろう〜」とやる気が出てきます。
※公認アーティストへの依頼のみ、依頼側にstripe手数料が発生します
さっきFEATの人が話してたけど、開発段階で“ゲームで組んだパーティーでチャットをするような気軽さと楽しさでクリエイター同士のコミュニケーションができるサービスを作りたい”という構想があったから、クリエイターが感覚的に操作できるように工夫がされているそうなのだ!
へぇ、ずんだもん、解説ありがとう!
FEATの使い方とボカロ曲の制作工程を簡単に説明
FEATのサイトから会員登録>ログインをして、この画面上部のプロジェクト>新規プロジェクトを立ち上げると出現する。
コラボしたいクリエイターをサーチorスカウトから選択>見積もりを送り、承認されると制作のためのやり取りができる仕組みだ。
なみぐるは「ずんだタコヤーキ / なみぐる FEAT.ずんだもん 琴葉茜」(以下「ずんだタコヤーキ」)の制作時に、FEATを導入したとのこと。
「ずんだタコヤーキ」は、イラストをえいりな刃物さん、nekomoさん、3DCGを空想料理店 蟹さん、ピアノ・アレンジを鶴三さんに参加いただいたので、私も入れて5人で約二カ月の時間をかけて制作しました。
5人体制での制作は滅多にないことで、その際にFEATの機能を駆使できたと思うのでここで紹介していきたいと思います! その前に……、
これは、なみぐるさんが教えてくれたボカロ曲の制作工程なのだ! 場合によってはたくさんの人が参加して、一つの曲に取り組むのだ。
グループで物作りをするコツは、自分の担当部分だけを頑張るのではなく、MV作成~プロモーションまで全体を俯瞰できると、人としても重宝されやすいと思います。
企業の力を借りずに独立して創作を進めたい人たちは特に、プロデュース(原案作成/人材登用/作品で何を誰に伝えたいか考える)、ディレクション(人材に対する指示出し、進行管理)、マーケティング・プロモーション(作品をどう広めるか)まで視野に入れながら制作をできるととても良いと思っています。
なみぐるが考えるFEATの魅力3ポイント
音楽制作とFEATに関する前提の知識を踏まえて、ここからは私が感じているFEATの魅力を3つに分けて紹介していきます!
・依頼〜支払い/納品までFEAT一つで完結
・支払関連のやり取りが安心/簡便化
・タスク管理の簡略化
①依頼〜支払い/納品までFEAT一つで完結
ボカロ曲を作る上での主な依頼フローは、クリエイター選定/声かけ、見積発行、チャット・ツール選定、納品確認、支払い。FEATならば、これらのフローを完結できる仕様になっている。
従来の依頼だと、気になるクリエイターを見つけても、人脈がない限りはDMなどでアポ無し突撃する必要があります。先方の忙しさや得意分野、見積金額が不明な状態で連絡するのは、勇気が要りますよね……また、連絡手段や支払い方法も人それぞれで、全体をまとめあげるのに苦労したりもします。
FEATではプロジェクトを立ち上げた後、ジョブ別にクリエイター一覧が表示され、選択するだけで依頼ができます。 人によっては見積金額相場を記載しているため、予算にあったメンバー編成が可能です。また、期日までに返答がなければオファーが消失するので、お断りをしたりされたりする気まずさにも配慮された設計です。
なみぐるさんはこの「ずんだタコヤーキ」以降も必要に応じてFEATを使ってるらしいけど、それは何でなのだ?
FEATはクリエイター登録をするとプロフィールの中にポートフォリオを登録できたりこれまでの制作実績を確認できるので、あまり認知されていないクリエイターの方々が仕事を受注したりする上でも有用性があるサービスなんだよね。なので私自身そういった方とお取引する際に、FEATでやり取りすることがあるんだ。
②支払関連のやり取りが安心/簡便化
依頼は、何より人対人の信頼が必要! 最初に見積もりの合意/すり合わせが重要ですが、それを怠ると失敗するケースが多いようです。 予想よりも高額になったり、クリエイターが依頼費を持ち逃げして逃亡……なんて噂は多々耳にします。
また、お金に寄らずスキル交換という形の依頼の形もありますが、こちらは人脈が必要になります。
恐ろしい話なのだ!(怖)。でも、FEATを使うとどうやって解決できるのだ?
FEATでは、まず最初に見積から依頼可否の決定をシステマチックに行えるため、依頼費のトラブルが発生しにくいです。
加えて、前払金が設定できるため、両者(依頼者側/被依頼者側)に責任が生じ、依頼崩れが起こりにくい仕組みになっています。 また、お支払い方法がシステム内で統一されており、互いに支払情報が登録されていれば、匿名での取引も可能な点がメリットです。
つまり、FEATを使えばお金に関する取り決めの合意が取りやすくて、クリエイターがクリエイティブな会話に集中できるということなのだ!
③プロジェクト全体のタスク管理がしやすい!
先方がメールなどでのやり取りを希望される場合、重要な会話を流れてしまうためタスクごとにノートやPDFにまとめるなどの事務作業をしていると、ドキュメント/情報整理に時間を取られてしまいます。
依頼されるクリエイター側も、依頼主と個々にやり取りしているだけだと、プロジェクトの全体を俯瞰しづらいかもしれないのだ。でも、FEATならば……?
FEATではスタジオ機能で、トピック別に会話を進めることができます。また、別の窓にタスク管理機能があり、進捗状況をステータスで管理できます。
タスク管理で担当の進捗状況を確認できて、それをお互いにチェックし合えば助け合うこともできるので、プロジェクト全体のスケジュールが遅延したとしても、調整して再び軌道に乗せやすいです。
FEATの人によると、プロフィール欄で現在の案件受託状況や、連絡頻度の希望もアピールできるらしいのだ。これならばクリエイター同士が理解し合いながら、ストレスなくおしゃべりできるのだ!
スタジオ機能では、タスクごとにチャンネルを作ることができる。ここでなみぐるは大きく、“全体構成”、“音声”、“映像”、“wip”、“納品”、“一般”でチャンネルを作成している。
これによりなみぐるは「タスクごとに会話をストックできるので見返しやすかった」 と話してくれた。
なお、このチャンネルはシークレット・モードにしてプロジェクト内の限られたメンバーのみがチェックできる機能も搭載されているという。
FEATで素敵な作品を作るのだ!
クリエイターがやるべきでない仕事はやらないために、依頼や支払いに関してFEATのようなツールを頼るというのは良い手段だと思うんです。音楽を作ったりする時間はもちろん、やりたいことをする時間を増やした方がいい!
FEATを作った人は「クリエイターが企業に頼らず自分で活躍できる時代だからこそ、FEATのようなツールで創作活動を支援したい!」とのことなのだ。だから、皆でFEATを使って素敵な作品を作るのだ!
もっと詳しく知りたい方のために、FEATユーザー向けの詳しいマニュアルはコチラ。
FEATが主催する投稿祭『FEAT CONTEST』が10/1〜11/30で開催
■コンテスト概要:『FEAT CONTEST』は、FEATが主催する“歌モノ楽曲”を対象としたコンテストのこと。審査員としてなみぐるなどボカロPが参加するほか、『FEAT CONTEST』公式アンバサダーには、原口沙輔が就任。
■開催期間:2024年10月1日(火)〜11月30日(土)まで
■応募条件:2024年3月よりFEATで取引のもと制作した作品(有償/無償問わず)。ニコニコ動画またはYouTubeにて作品を公開すること。「参加する」ボタンから、特設フォームに情報を入力すること。
■応募要項:FEATを利用して制作した合成音声を含む「歌モノ楽曲」であること。ニコニコ動画もしくはYouTubeのURLを応募フォームへ入力すること。
※ニコニコ動画の場合ジャンルは「音楽・サウンド」を設定
※動画のハッシュタグは「FEATコンテスト2024参加曲」を設定
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