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Text:Mizuki Sikano

晴いちばんとSAKURAmotiのおすすめボカロP5名

―お2人はボカロ曲分析的なことを、きっとしょっちゅうしているわけですよね。

SAKURAmoti そうですね。ボカロPをやっていると『ボカコレ』などのイベントごとがあって、一気にボカロ曲が投稿されるタイミングがあるんです。そこで僕らは再生回数の低い曲も含めて片っ端から聴いて共有していったりしますね。

―ではこのインタビューの締めくくりとしておすすめのボカロPを5名教えてください!

キツネリ

SAKURAmoti 『ボカコレ2022冬』でキツネリ「HYPERMARKET」を見付けて衝撃を受けました。

晴いちばん すごいよね。「HYPERMARKET」はポップなんですけど、転調も巧みで、口ずさみたくなる。あとスーパーマーケットをもじった“ハイパーなマーケット”っていうテーマも良いですね。

STEAKA

SAKURAmoti あとSTEAKAさんの「スコーピオンガールの貴重な捕食シーン/miku」は中毒性があってしびれました。

晴いちばん STEAKAさんは普段ひずんだ独創的なサウンドを作られる方で、でも「スコーピオンガールの貴重な捕食シーン/miku」はキャッチーさも際立った曲だからとても格好良いんです。

鶴三

晴いちばん あと……鶴三さんの「的な。feat.鏡音リン」を聴いて、こんな才能を持っている方が居るのかと。エレクトロなサウンド作りを極めているのが伝わってくるし、調声も特徴的なんです。知らない方だったので“もっと評価されるべき人だ!”と思って、これから追っていきたいと思うPの一人です。

SAKURAmoti 「散々でいるfeat.初音ミク」も良くて。歌詞の遊び心とサウンドのクオリティの高さが組み合わさって、とても聴きやすいです。

もちうつね

晴いちばん もちうつね「おくすり飲んで寝よう/初音ミク」は、エレクトロ・ポップなドラムンベースといった曲調と、ボーカルもブレスの多い特徴的な声に処理されていて、これらの要素が組み合わさった独自の中毒性が良いんですよね。

SAKURAmoti MVに登場する女の子のダンスや絵の動き方とかが、楽曲のリズム感を盛り上げているのも良いなと思うポイントですね。MVで音楽表現の幅が広がるということに気付かせていただきました。

Mealerrand

SAKURAmoti あと最後に埋もれまくっている僕らの友達を紹介させてください(笑)。Mealerrandっていう16歳のボカロPです。スマホで曲作りをしているのにサウンドのレベルが高くて、ジャズをやっているとかでコード感も格好良いんです。

晴いちばん MealerrandはTwitterとかも適当なんで、本人に伸びる気があるのか分からないんですよね(笑)。Twitterの使い方を教えてあげるから、もうちょいツイートを頑張ってほしいですね。

SAKURAmoti 匿名でボカロ曲を投稿をする『無色透名祭』ではMealerrandめちゃくちゃ伸びてたから、名前出さなきゃ伸びるってことなんだよね(笑)。活躍のポテンシャルがあるので、もう少し情報発信を頑張ってほしいと思います。

作って、出会って、称え合うのがボカロ文化

―クリエイター同士応援する文化は、素敵ですよね。

SAKURAmoti 『ボカコレ』とかに参加するとどうしても順位が付いて結果が付きまとうのですが、それでも、ボカロP同士の出会いがあったり、それで“純粋に良いと思った表現”を伝え合って、称え合ったりできる温かい文化でもあるんですよね。

―ボカロ文化は“純粋に良いと思う曲を作る”ところから、“純粋に良いと思う曲を称え合う”ところまでを言うんだろうと、改めて思いました。

SAKURAmoti そうですね。それで言うとこの前まで“自分が良いと思う曲を作ると言ってもしょうがないのかな”みたいに考えていたときに、『沼にハマってきいてみた』に出演した晴いちばんくんが“自分がワクワクするものを作る” みたいなことを言っていて、ハッとさせられたんですよね。改めて自分が楽しいと思う音楽を作っていきたいと思いました。

晴いちばん ワクワクじゃなくて、“自分がときめく曲を作りたい”かな。

SAKURAmoti 間違えた(笑)。

晴いちばん ときめく曲を作るためには、作っている段階で何回もリピートしたくなる曲にする必要があるなと思うので、制作時には自分の感情を確認するようにして作っています。

―これから頑張ってみたい、制作の課題などはありますか?

SAKURAmoti 晴いちばんくんはいろいろな音楽を作っていたけれど、僕は今まで挑戦したことのないジャンルで作曲していきたいと思います。せっかくさまざまな曲を聴いているので、まだ手を出していない表現を探してみたいです。

晴いちばん 僕は今のモッティ(SAKURAmoti)の考えることと逆になっちゃうんですが、今までいろいろな曲を作ってきたので、これからは何か一つを極めたいですね。バンド・サウンドの曲を極めるならもっとギターやベースを上達させたいし、エレクトロならばこれからも打ち込みの技術を高め続けないとなと思っています。

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