基礎から練習

【Synthesizer V 調声】クラフトワーク風のロボット声を作ってみよう！〜男声編

2025.12.19 UP

Text：plug+（ぷらぷら）編集部　Movie：熊谷和樹　[PR]

AI技術搭載歌声合成ソフト＝Synthesizer Vの使い方を紹介してもらう。これを読んでSynthesizer Vでの調声を学ぼう！

Synthesizer Vでクラフトワーク風のロボット声を作ろう！Ⅱ
- 今回の講師：渡部潤一先生
Synthesizer Vで生成したボーカル5trでロボ声に

Synthesizer Vでクラフトワーク風のロボット声を作ろう！Ⅱ

今回の講師：渡部潤一先生

　こんにちは、JSPA（日本シンセサイザープロフェッショナルアーツ）理事で、音楽プロデューサー、エンジニアとして活動する渡部潤一です。今日は、前回に引き続き超マニア向けとしてクラフトワーク風のロボット声の男声を作る方法をご紹介します。

　シンセサイザーのプロにSynthesizer Vの使い方を教えてもらおうというこの企画。フジロックにも出演予定のクラフトワークを聴いて作りたくなっちゃった方は必見です！

Synthesizer Vで生成したボーカル5trでロボ声に

　Synthesizer V AI ついなちゃんを使った異なる響きの5trを重ねることで、男声のロボット声を作ります。ついなちゃんとは思えないこの音を楽しんでください。ということで、この5trの内訳をチェックしてみましょう。

　1tr目は装飾系のトラックで、少しピッチが高く音量は小さめ。男声でも発音を聴かせるためには、少し高いピッチの音も入れておくのがポイントです。

　2tr目は、メインのボーカルです。B2のかなり低いシの音（Synthesizer Vは中央のドをC4表記）で、ブレスを大幅に下げ、ジェンダーの値を大幅に上げています。

　3tr目は、2tr目よりも低いピッチのロボ声です。ブレスを下げて、ジェンダーも若干下げています。

　4tr目は、ガビガビと歪んだトラックです。3tr目よりもさらに低いピッチにしているほか、ブレスを下げています。この音はクラフトワークっぽいですよね。

　5tr目は、ピッチの低い装飾系トラック。テンションを上げ、ブレスを下げ、ジェンダーを上げることで、鼻をつまんだような声質にしています。