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文:plug+編集部

2026年3月にデビューを果たしたノゾミとサクラによるガールズデュオユニット「FloweRiЯy(フラワリリー)」。“花園の管理人”というコンセプトのもと、二人の周辺で巻き起こる群像劇を花になぞらえた楽曲と物語で展開している。

9月23日の1stアルバム『FloweRiЯy』リリースに向け、アルバムからの先行配信楽曲となる「向日葵」の配信がスタートした。楽曲を手掛けたのは、幅広い作風を持つ気鋭のクリエイター・Guiano。彼が得意とするアコースティックサウンドとダンスミュージックが融合した本作は、FloweRiЯyの世界観とどのような化学反応を起こしたのか。Guiano自身が「自分らしい」と語る楽曲の制作プロセスを、二人のボーカル録音の裏側とともに紐解いていこう。

FloweRiЯy × Guiano インタビュー

■FloweRiЯy(フラワリリー)
【Profile】ノゾミとサクラの2名からなるガールズデュオユニット。二人の周辺で巻き起こる群像劇を花になぞらえて歌として届ける。“花のような”という意味を持つ「Flowery」と”物語”としての「Story」を組み合わせたユニット名で、その名の通り、物語とその象徴となる花を歌に昇華して届けることを活動の軸としている。

HP:floweriry.com
X(Twitter):https://x.com/FloweRiRy_staff
Instagram:https://www.instagram.com/floweriry_staff/
TikTok:https://www.tiktok.com/@floweriry_staff
YouTube:https://www.youtube.com/@floweriry_official

■Guiano(グイアノ)
【Profile】当時13歳だった2014年にニコニコ動画に初投稿しボカロPデビュー。以降、コンスタントにオリジナル楽曲を投稿し続ける。
以降、数々の殿堂入り、ミリオン再生楽曲を世に送り出す。

EDM、トロピカルハウスからシティポップ、ピアノバラード、アコースティックまでジャンルや日本という枠にはまらない音楽性はシーンの中で異彩を放つ。今思春期を過ごす若者や、子供のまま大人になってしまった現代の大人たちの核心を突いてくる言葉とその歌声に尾崎豊を連想するという声も。
2020年からはボカロPとしての活動に区切りをつけ、自分の声で歌っていくことを選ぶ。
令和時代の活躍が期待される新世代の吟遊詩人。北国の歌が東京に降り注ぐ。

X(Twitter):https://x.com/GuiAnoDayo
Instagram:https://www.instagram.com/guianodayo/
YouTube:https://www.youtube.com/@Guiano

「爆発と静けさ」を意識し、ダンスミュージックとアコースティックサウンドを融合

ーGuianoさんは、今回のオファーを受けた時どう思われましたか?

Guiano 最初のミーティングでスタッフの方とお話しさせていただいた際に、あくまで僕がFloweRiЯyにとってこういう曲が良いだろうと思ったものを作ってほしいと言っていただけて、自由に楽しく自分で解釈を交えながら作ることができました。しかもアルバムのリード曲ということで、そうした意味でもテンションが上がりましたね。

ーGuianoさんなりの「FloweRiЯyらしさ」を表現するにあたって、具体的にはどういった情報をヒントに、曲の方向性を決められたのでしょうか。

Guiano 「綺麗な女性ボーカルのポップスを作る」ことは念頭に置きつつ、一番大きかったのが事前にいただいたストーリーで。「向日葵」をモチーフにしたその物語を読み込んで、ノゾミとサクラの関係性とか、二人がどういうやりとりをして夏を過ごしたのかとか、想像しながら作っていきました。本当に自由に作らせていただいたので、今回は提供曲でありつつ、半分自分の曲みたいな感覚で、客観的に聴いてもかなり自分らしい曲になったなと思います。

「向日葵」イラストレーション(画:toumin)

ーノゾミさん、サクラさんは初めてこの「向日葵」という曲を聴いたとき、どんな印象を持ちましたか?

ノゾミ ギターの音が本当に爽やかになっていたのが印象的で、「こんな素敵な曲を歌わせていただけるんだ」ってすごく嬉しかったです。

サクラ 私もすごく好きな曲調で、ちょっと人の心の影が見えるような歌詞とのギャップも素敵だなと思いました。

ーテンポや尺、アレンジなど、音楽的な全体像において意識したことはありますか?

Guiano 「爆発と静けさ」の抑揚を考えながら作っていました。イントロからバコーンとキックを2、3種類鳴らして、そこからAメロになったら急にアコギだけになって、みたいな。ジェットコースターみたいな急展開を作ることを意識しましたね。

ーアコースティックギターやピアノといった生っぽい楽器と、ダンスミュージック的なキックの存在感が共存していますね。

Guiano そこが何よりこの曲が自分らしいなと思うポイントで。ボーカロイドで曲を作っていた高校生ぐらいの頃から、こういうアコースティックな編成でダンスミュージックをやりたいという理想がすごくあって、今回かなりそれを叶えさせてもらいました。制作の取っ掛かりとしてはイントロの「デン、テテン、テン」という、昔から多用している好きなリズムでデカいキックを鳴らすというところと、「It’s alright.」「I love you」という掛け合いのフレーズを盛り込むというところからでした。

セクションごとに使い分けた3種のキック、インディー感を演出する宅録の秘密

ーサウンドメイキングについて詳しくお伺いしたいです。まず、DAWは何を使用されていますか?

Guiano ABLETON Liveですね。ギターの演奏とMIDIの打ち込みを自分でしつつ、サンプルも使っています。

ーイントロからサビにかけてのキックの迫力が印象的ですが、音作りへのこだわりは?

Guiano イントロ、Aメロ、サビで3種類、Spliceのサンプルを加工して使っています。イントロの破壊力、Aメロの落ち着いたイメージ、そしてサビは声をしっかり拍に乗せて聴かせたかったので、キックと一緒にクラップを鳴らして、イントロほど効かせないようにしっかり声を立たせる。セクションごとにおけるキックの使い分けにはこだわりました。

ーバッキングで鳴っているアコースティックギターの音色も楽曲の軸になっていますね。

Guiano サビでは4本くらい使っていて、バッキング+リフが左右で鳴っている感じです。ギターは全部自宅で録っていて、GibsonのHUMMINGBIRDをAudio-TechnicaのAT5045というマイクを使って録音しました。実はインディー感を出すためにエアコンや空気清浄機をあえて消さずに録っていて、「ウォォー」という唸り音が入っているんですよ。高音部分のちょっとしたノイズがパッドみたいに広がって、煌びやかさに繋がっていると感じるんですよね。

ーその他の制作ツールやモニターの環境についてはいかがですか?

Guiano MIDIキーボードはずっとNative Instruments KOMPLETE KONTROL S88 MK2を使っています。ヘッドホンはbeyerdynamic DT 1990 PROを6年くらいずっと使っていて、スピーカーはYAMAHA HS5です。

Guianoの制作デスク

ーミックスはNNZNさんが担当されています。仕上がりはいかがでしたか?

Guiano 僕のエアコンが鳴っているような録り音でも良い音にバッチリ仕上げていただいて、感動しました。綺麗に解釈していただきすぎて、僕の弾いたギターのあまり上手じゃないタッチも目立つようになって恥ずかしい部分もありますが(笑)、それも味になっているかなと思います。

ロングトーンで聴かせるメロディと、ブレス位置のこだわり

ーFloweRiЯyの楽曲の作家陣はボカロPという共通項があるとのことで、Guianoさんもボカロを使われることがあると思いますが、それと比べて、今回ボーカルのメロディラインや歌割りで意識した点はありますか?

Guiano ボカロではなく人が歌うからこそ、「一音での迫力」で聴かせることを意識しました。たとえば僕の「死んでしまったのだろうか」というボカロ曲は、8分音符などで細かく刻むリズムが心地いいんですが、今回の「向日葵」のサビの「後悔なんてしないでよ」のような部分は、一音一音を長く伸ばしてしっかり聴かせるメロディにしています。人間のロングトーンならではの、喉のニュアンスやブレ、リズムキープなどが味になると思ったので、お二人を信じてメロディを書きました。歌割りについてはプロットのノゾミとサクラのキャラクター性に当てはめて、イントロの掛け合いをはじめ、意味合いを持たせて割り振っています。

ーノゾミさんとサクラさんは、実際に歌ってみていかがでしたか?

サクラ 歌う人のことをすごく考えて作ってくださっているんだろうなというのが伝わる歌いやすさでした。リズムがすごく大事な楽曲だと思ったので、家では裏拍を手拍子で取りながら歌う練習をたくさんしました。イントロとラストで「It’s alright.」「I love you」のリズムが変わるところも大好きです。

ノゾミ 私もメロディラインがストライクで、何度もデモを聴き込みました。レコーディングのときは、ブレスの位置をスタッフさんと試行錯誤しましたね。サビの「記憶の中の花、青い日々を」の「青」の前で切って息を吸うか、などをかなり話し合いました。

Guiano 僕は楽曲を提供させていただく時は絶対に自分で同じキーで歌って、歌えた場合だけメロディに採用することにしているんです。今おっしゃられた箇所で息を吸うのが音楽的にカッコいいと自分でも感じていたので、完璧ですね。

「色」で魅せる夏の情景描写と、楽曲に込めた想い

ーGuianoさんが歌詞の表現で特にこだわったポイントと、お二人が好きなポイントを教えてください。

Guiano 1番のAメロの歌詞のように、色で風景を演出する部分は特に気に入っています。「ハロー、青」で夏の始まりを演出して、「グッドバイ、黄よ」で向日葵が枯れる様子を描く。始まりと終わりをその目で見てきたからこそ、じゃあ自分はこうしたいと東に向かう。事実を淡々と見つめながらも感情が動くという、主観と客観を交えた表現ができたかなと思います。聴き手の解釈の余白も大事にしていますね。

サクラ 「夏が死んでゆく匂いがした」という歌詞は、言葉で見ると強いのに、曲の中ではすごく儚くて美しくて。夏の切なさがギュッと詰め込まれていて惹き込まれました。

ノゾミ 小学生の頃の夏休みが終わってほしくなかった気持ちを思い出させるような歌詞でありつつ、「後悔なんてしないでよ」というフレーズが最後のほうにあることで、大切な思い出に収まるところもすごく好きです。

ー最後に、リスナーの皆さんへメッセージをお願いします。

Guiano 作り手としてはショート動画などで満足せず、最初から最後まで通しで聴いてほしいなという気持ちがありつつ、最終的にはその人がいいなと思う部分を信じて聴いていただけたらと思います。僕が歌詞に込めた意味ももちろんありますが、それこそ夏休みの思い出のように、まずは自分の好きだと感じた部分を聴きどころとして楽しんでいただければ。

ノゾミ 二人で歌っているユニゾンの部分はもちろん、掛け合いなど、それぞれの声が聴こえる部分もぜひ耳を澄ませて聴いていただけたらと思います。

サクラ 爽やかさや煌びやかさ、歌詞の切なさと儚さのギャップといった、Guianoさんの良さがギュッと詰まった楽曲です。ぜひたくさん聴いて、色んな感情になっていただけたら嬉しいです!

楽曲情報

「向日葵」

歌:FloweRiЯy
作詞/作曲/編曲:Guiano
URL:https://lnk.to/LZC-3625d

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