サブスクへの楽曲配信や著作権登録を代行するドワンゴの“楽曲収益化サービス”とは？

ドワンゴ（ニコニコ動画運営）による「楽曲収益化サービス」でできることは何なのか？

ニコニコ動画だけでなく各種サブスクへ一括配信してくれる

　このサービスでは、クリエイターの作った楽曲を、ドワンゴが運営する「ニコニコ動画」内での公開にとどまらずApple Music、Spotify、TikTokなどの音楽サブスクやSNSで音楽を一括配信できるようになる。また、登録クリエイターが作った楽曲を使用したYouTube動画から収益を得ることができるYouTube コンテンツIDの取得や、ネット配信やカラオケなどでの利用での著作権管理もしてくれるため、あらゆる場面での収益機会拡大につながるというわけだ。

　個人で活動する音楽クリエイターが、楽曲の魅力を武器に世界で戦えるチャンスにもなるだろう。

複数人で作成したコンテンツの収益分配することもできる！

　また、本サービスの特徴は、収益の一部を「楽曲収益化サービス」側が受け取る代わりに、サービスへの登録料や年会費は無料。18歳以上のクリエイターであれば誰でも、何曲でもオリジナル楽曲を登録することができる。

　複数人で作成したコンテンツの場合は、メンバーへの収益分配機能もあり、クリエイター同士がお金の問題で揉める事例にも配慮したサービスになっている。

バズのきっかけとクリエイターの収益獲得の両方の機会を提供

　今や音楽シーンはTikTokやサブスクサービスでのバズがきっかけとなり、日本のみならず世界で活躍するアーティストが生まれている。瑛人の「香水」はTikTokでの弾き語りのカバー動画がきっかけとなり、瞬く間にYouTubeに投稿されたオフィシャルMVの再生数を伸ばす。話題性を武器に『第71回NHK紅白歌合戦』に出演するなど、SNSで一世を風靡するということを体現した。さらに「cinnamons × evening cinema」の「summertime」もまたTikTokを中心にダンス動画がバズり、その勢いは世界まで飛び火。東南アジアを中心に、世界でも注目される楽曲となった。

　今年YOASOBIの「アイドル」がYouTubeの世界楽曲チャート（『music　charts　TOP　100　songs　Global』）で1位を獲得したこともあり、音楽クリエイターがサブスクやSNSで気軽に楽曲を発表できる機会というのは、日本の音楽市場をさらに発展させ、世界に届けるという観点からも非常に面白い試みだろう。

　「楽曲収益化サービス」がサポートするクリエイターには、すでに人気ボカロPのAdeliaeやTakoyakiKZYらの名前も。これからさらにブレイクするクリエイターが生まれる可能性もはらんでいる。また、ニコニコ動画のサービスと連動してクリエイターの創作活動を支援するサービス「ニコニ・コモンズ」との連携や、ニコニコ動画からの収益化を可能にする「クリエイター奨励プログラム」に参加することで、「楽曲収益化サービス」と掛け合わせて収益化を拡大することもできるため、音楽クリエイターが廃業せずに作り続けられる機会提供にもなりそうだ。

　「楽曲収益化サービス」の提供はすでに開始されている。このサービスからどんなスターが排出されるのか、楽しみだ。

ボカコレとのコラボやサービス利用者向けプレゼントキャンペーンも！

　『The VOCALOID Collection』ボカコレ2023夏の開催期間2023年8月4日（金）～8月7日（月）に合わせて、①オリジナル楽曲を投稿し、②楽曲収益化サービスへ申請すると、その中から受賞者10名にNRC賞（楽曲収益化サービス賞）として、自分の投稿曲を収録したアナログレコードとレコードプレーヤーが授与される。

　ほかにもキャンペーン期間中2023年7月25日（火）～9月30日（土）に「楽曲収益化サービス」へ楽曲を申請し、審査を通過された方全員に「ニコニ広告チケット（クリエイターチケット）3,000pt分」をプレゼントするほか、さらにその中から抽選で、「豪華DTM3点セット」（モニターヘッドホンSONY MDR-MV1、ミキサーYAMAHA AG08、オーディオインターフェースZOOM UAC-232、Amazonギフトカード 10,000円分）など創作活動をより充実させるアイテムをプレゼントするという。