Text:Nana Numoto
VTuber星街すいせいTHE FIRST TAKE再生数600万回超え
VTuberの星街すいせいが、1月20日のYouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」に初のVTuberとして出演し、現在まで再生数600万回を記録している。星街すいせいはVtuber事務所ホロライブプロダクション所属のアイドルVTuberだ。今回「THE FIRST TAKE」では、自身の1stアルバム「Still Still Stellar」から「Stellar Stellar」を披露。これまでの「THE FIRST TAKE」同様、シンガーがマイクの前に立つパフォーマンスで力強い歌声を聴かせてくれた。この動画は公開から5日経つ1月26日の時点で、再生回数が600万回を超える大ヒットを記録している。
この出演は海外勢にも話題とのことで、日本語が堪能な海外YouTuberは自身の動画に対するリアクションを動画にしてYouTubeで発信している例もある。そんな海外勢にも動画ネタにされるほど話題な、星街すいせいだが、昨日1月25日2ndアルバム『Specter』もリリースされた。
VTuberが海外で活躍する現状
VTuberといえば、昨年6月にVTuber事務所にじさんじを運営するANYCOLOR株式会社が上場を果たし経済界で話題になったばかり。加えてにじさんじ所属の壱百満天原サロメは、株式会社ヤクルトの商品「ソフール」シリーズの新CM「おヨーグルト篇」で内田有紀と共演。声のみの出演ではあるものの、内田との息の合った掛け合いを見せてくれた。
VTuberにも、それぞれの得意分野がある中で、今回THE FIRST TAKEに登場した星街すいせいは、武道館を目指すアイドルVTuberで、美しい歌声を武器にしている。
まだまだ存在が世間に広く認知されているわけではないVTubeだが、その世界は奥深い。現実の芸能界同様アイドル・グループが存在してライブを行ったり、キャラクターの声を収録したボイスを販売するなどの活動も行っている。ファンはトークのみならず、歌、ダンス、ボイスなどさまざまな側面でVTuberを応援しているのだ。また、強みはパフォーマンス・スキルにとどまらない。
昨今ではNIJISANJI ENやホロライブEnglishなど英語圏をターゲットにしたVTuberグループも出現。中でも、可愛らしい声と抜群の歌唱力が魅力のがうる・ぐら(Gawr Gura)は、英語で「マインクラフト」のゲーム実況をしたり、英語圏の楽曲「カントリーロード」「Rewrite the Star」などを歌唱。
さらには英語の歌にとどまらず「ホロライブEnglish」のメンバーとカバーする「おちゃめ機能」や兎田ぺこらとのコラボで披露した「ワールドイズマイン」など、日本のボカロ文化を牽引した往年の名曲たちも歌唱する。ユニークな日本文化を取り入れながら世界で活躍しているのだ。
新たなテクノロジーにより誕生したVTuberは技術的進化を遂げながらも、日本のインターネット・カルチャーを作り上げてきた文化と名曲たちを引き継いでいる。ニコニコ動画が大流行した時代ではボカロPが楽曲リリースをすると“絵師”と呼ばれるイラストレーターが楽曲の世界観をイラストにしてオリジナルのMVを作っていたものだが、その文化が現代に引き継がれVtuberのオリジナル楽曲や配信のサムネイル、ファン・アートなどに派生しているようにも感じた。インターネット発のシンガーが音楽業界に新たなムーブメントを起こしつつあるようだ。
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