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モード

【mode】

チャーチ・モード(教会旋法)の略称、または現代の音楽形態にやや形を変えて取り入れられたチャーチ・モードおよび各種の民族音楽の旋法のことで、後者はモード手法ともいわれる。この場合の旋法とは、あるスケール(音階)をメロディ・ライン作りのよりどころとするばかりでなく、スケール自体にハーモニーの基礎としての主体性を持たせることをいう。したがって、スケール・ノート(音階音)のみによって主要和音をはじめとする各コードが構成され、そのスケール特有の終止形が成り立つ。そのため、従来の長・短調に基づく調性音楽の枠からの解放、あるいはコード進行の複雑な組み合わせやその細分化がインプロビゼーションへの拘束力を強化することに対する反発という形で、50年代末からモダン・ジャズに積極的に導入された(モード・ジャズ)。このモード・ジャズでは、より自由なメロディ・ラインやインプロビゼーションの展開が可能となり、また和声的には各モードでの特徴的な終止形がポイントとなっている。モード手法では、トニック(主音)は終止音(トーナル・センター)として、ドミナント(属音)は支配音(センター・トーン)としてメロディ・ラインを特徴づけ、さらに各モードでの特性音(キャラクター・トーン)がこれに加わる。ハーモニーに関しては、すべてのスケール・ノートに対等な価値が認められるため、いわゆるアボイド・ノートは存在せず、通常、経過的なコードとされているsus4コードなどの活用に特徴が見いだされる。また、一般的な長・短調を知覚させるドミナント(7th)コードを使用したドミナント終止(D-T)が排除される点も大きな特徴である。一般に使われるモード(モード手法)は各トニック・コードの区分によって、メジャー・モード(アイオニアン[イオニアン]・モード、リディアン・モード、ミクソリディアン・モード)とマイナー・モード(ドリアン・モード、フリジアン・モード、エオリアン・モード、ロクリアン・モード)とに分けられる。また、民族音楽を代表するモードとしてはスパニッシュ・モードがある。

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