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テンション・ノート

【tension note】

基本的な和音構成の上部に、ある非和声音を積み重ねることによって一種の緊張感を感じさせることができる。このような非和声音をテンション・ノートと呼ぶ。テンション・ノートはコードの種類や性格に応じて異なり、次のように分類される。
①メジャー・コード
すべてのメジャー・コードに共通したものとしてメジャー7thと9thとがあげられる。このうち、メジャー7thは6thに代わる付加音としてテンション・ノートとは区別されることもある。#11thの名称で使われる増4度音はすべてのコードに共通したものではなく、サブドミナント・コード(IV)などのコードに限定して使われる。
②マイナー・コード
共通したテンション・ノートはメジャー7th、9th、11th(完全4度音)であるが、このうちのメジャー7thが6thに代わる付加音とみなされることがある点は、メジャー・コードの場合と同様である。
③ドミナント7thコード 1
9thおよび13thがドミナント7thコードでの基本的なテンション・ノートとされ、#11th(増4度音)に関してはメジャー・コードの場合と同じような、限定的な用法がとられる。そして、これらをナチュラル・テンション・ノートと呼ぶ。これに対して、9thを上下に半音ずつ変化(altered)させた#9th(短3度で記されることが多い)とb9th、13thを半音下へ変化させたb13thは、いずれもナチュラル・テンション・ノートの変化によって示されるため、前者と区別してオルタード・テンション・ノートと呼ぶ。
④マイナー7thコード
すべてのマイナー7thコードに共通したテンション・ノートは、11th(完全4度音)のみで、9thは使われないこともある。13thはドリアン・モードなどで使用される特殊なものとされ、一般的なコード進行をたどるマイナー7thコードではテンション・ノートに含まれない。
⑤マイナー7th(b5)コード
11thとb3thとがこのコードの代表的なテンション・ノートで、9thは長調でのIIm7(b5)などに限定して使われる。
⑥ディミニッシュ7thコード
各構成音の長9度上にテンション・ノートが成り立つが、このうち該当部分のキーにかかわるスケール・ノートに含まれないものは除外される。たとえばkey of CではD、F、B音のみがテンション・ノートとして活用され、スケール・ノートに含まれていないAb音は除外される。これらのテンション・ノートにほかのコードの場合と同じ名称をつけるとすれば、9th、11th、メジャー7thとなり、除外されたAbはb13thということになるが、ルート(根音)の流動性というディミニッシュ・コードの特性から、メジャー7th以外のテンション・ノート名は使われず、付加音(略号=add)として音名が表示される(Cdim addD、Cdim addF)。

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