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ドミナント終止

【dominant cadence】

ドミナント・コード(多くはドミナント7thコード)がトニック・コード(主和音)に解決する終止形を指す。コード進行上の段落感や強い終止感が生まれる。その原因は主としてふたつ考えられる。ひとつはドミナント7thコードの長3度と短7度音とによるトライトーン(三全音)がそれぞれ反対方向へ全音または半音の順次進行をし、3度あるいは6度の協和音程となって安定することにより、トライトーンの持つ不安定さが解消されること。もうひとつはルート・モーションの強進行(完全5度下行または完全4度上行)が、力強いコードのつながりを示してくれるためと考えられる。ドミナント7thコードの前に置かれるコードによって、ドミナント終止(D-T)、サブドミナント/ドミナント終止(SD-D-T)、サブドミナント・マイナー/ドミナント終止(SD-SDM-D-T)の2種類に分類される。また、ドミナント終止のうち、双方のコードが基本形で構成され、しかもトニック・コードのトップ・ノート(最上音部)がトニック(主音)であるものを完全終止という。これに対して、不完全終止とは、トニック以外の音がトップ・ノートとなるもの、またはコードの転回形が使用されているものを指す。トニック・コードが小節の第1拍目に位置しないものは女性終止といわれる。

関連用語

  • =同義語
  • ⇒関連項目
  • ⇔対立概念

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