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【2024年最新レビュー】MIX師がおすすめする音楽制作用イヤホン10選

MIX師(ボカロ曲や歌ってみたのミックスをしている人)のKOUICHIが10機種の音楽制作用イヤホンをレビュー。

MIX師がおすすめする音楽制作用ヘッドホン13選

 音楽制作に勤しんでいるクリエイターの皆さん、良質で自分にぴったりなモニター・ヘッドホンをお探しではないでしょうか? 今回はMIX師(ボカロ曲や歌ってみたのミックスをしている人)のKOUICHIさんに133機種のヘッドホンと10機種のイヤホンをレビューいただきます!

 MIX師、作編曲家、ギタリストのKOUICHIです! __(アンダーバー)さん、まらしぃさん、ウォルピス・カーターさん、mitsuさんなどの作品のミックスやアレンジをしています。X

 以前は歌ってみたミックスのセミナーの講師としてご登壇いただいてありがとうございました! 今日はクリエイター界隈でよく名前が挙がるモニター・ヘッドホンとイヤホンを中心にレビューをしていただきますが、どういったポイントを重視して聴き比べしていきますか?

 前提として、僕は音の鳴る空間全体を俯瞰してミックスなどをする際に最適なのがヘッドホン、外出先で嵩張らない&没入感のあるサウンドで曲の世界観を構築しやすいのがイヤホンだと思い、使い分けています。

 音楽制作用のヘッドホン/イヤホンは多種多様で、音楽ジャンルにもよりますし、ミックス、アレンジ、作曲、録音などそれぞれに適した機種があると思っているので、どういった作業に向いているのかを考えてレビューしていきたいと思います!

※掲載順は紹介する製品の価格に準拠しています

AKG K701

 透明感があってハイファイなサウンドです。歌や上モノのパートのモニターに強く、特にリバーブ成分、ボーカルのささやき声、息遣い、ピアノ高音やアコギを弾く音などの高域が明瞭に聴こえてきます

 アコギやピアノなどのアコースティック楽器を楽曲に使用していてバラードなどの制作に力を入れているボカロPや、自分でボーカル・ミックスをしている歌い手の方々におすすめしたいです。

製品情報

●実勢価格(2024年5月17日時点):18,500円(税込) ●形式:開放型 ●周波数特性:10Hz〜39.8kHz ●ケーブル:固定(3m) ●重量:235g 
K701の付属品をチェック
●Webサイト:https://jp.akg.com/K701.html

●サウンドハウスで購入:https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/5422/

AUDIO-TECHNICA ATH-M50X

 基本的にはフラットなチューニングですが、中域から中高域の音(ex.ボーカルの帯域)が聴こえやすい印象。アタックが感じられるのでトランジェント(音の立ち上がり)も速く感じられます。歌い手の方ならば滑舌のチェックがしやすいでしょう。自分でギターやベースを演奏する方は、録音時に自分の指の動き、演奏のニュアンスを感じ取りやすいと思います。

 つまり、AUDIO-TECHNICA ATH-M50Xは、バンド・サウンドの楽曲を扱う歌い手の方、ボカロPの方に特におすすめしたいヘッドホンです!

製品情報

●価格:20,900円(税込) ●型式:密閉ダイナミック型 ●周波数特性:15Hz~28kHz ●ケーブル:片出し着脱式(カール1.2m、ストレート1.2m/3m) ●重量:285g(本体のみ)
ATH-M50X部品/付属品をチェック
●Webサイト:https://www.audio-technica.co.jp/product/ATH-M50x

●問合せ:https://www.audio-technica.co.jp/support/inquiry

YAMAHA HPH-MT8

 原音に忠実でフラットなので制作からミックスまでオールマイティーに使える音がしますが、1kHz辺り(ボーカルの帯域)と4〜5kHz辺り(シンバル類〜歯擦音などの帯域)とバンド・サウンドで結構大事になる200Hz辺り(スネアの胴鳴りの帯域)の中低域がとても聴こえやすいと感じます。アタックは十分に感じられますが、中高域の辺りは耳に優しくキンキンしないのが作業向きで魅力です。

 バンド・サウンドで大事な中域を十分にモニターできるので、自分で楽器録音をしているクリエイターや歌い手……特に男声には強く薦めたいヘッドホンです。

製品情報

●価格:オープン・プライス(市場予想価格:27,500円前後) ●形式:密閉型オーバー・イヤー ●周波数特性:15Hz〜28kHz ●ケーブル:着脱式(3m/ストレート、1,2m/コイル) ●重量:350g(ヘッドホン本体)
●Webサイト:https://jp.yamaha.com/products/proaudio/headphones/hph-mt8/index.html

●問合せ:ヤマハミュージックジャパン・プロオーディオ・インフォメーションセンター
Tel:0570-050-808(受付時間:月曜~金曜11:00~17:00、土日・祝日・センター指定定休日を除く)

V-MODA Crossfade M-100 Master

 一言で言うと、クラブライクでイケてるサウンドがしますピアノの音やベースなどメロディ・パートがとてもクリアで奇麗に鳴る印象で、ドラムやクラブ系のビートは迫力のあるアタック成分とともに筋肉質な響きがするんです。

 クリエイティブ的な作業にとても向いているヘッドホンなので、メロディー・パートを作る工程が多いボカロ曲の制作のテンションを上げてくれること間違いなし。ハウジングも頑丈な作りをしているのでボカクラでのDJモニターなど野外でも使いやすいと思います。

製品情報

●価格:オープンプライス(市場予想価格:28,000円税込) ●形式:密閉型ダイナミック(オーバーイヤー) ●周波数特性:5Hz〜40kHz ●ケーブル:着脱式(マイク付きSpeakEasyケーブル、SharePlayケーブル) ●重量:290g(本体のみ)
●Webサイト:https://www.roland.com/jp/products/crossfade_m-100master/

●問合せ:ローランドお客様相談センター http://roland.cm/roland_support

SONY MDR-M1ST

 定位感、音の分離感が感じられる上で、レスポンスがとても速いです。中域のモニターがしやすいことと、音の立ち上がりと切れ際がはっきりと見えるため、縦のリズムを強調したいアレンジ制作や、複数のハモリのタイミングを合わせたいときなどに使いやすそう。ギターのストロークなど演奏のスピード感を上手に再現してくれます。

 シャープな音なのに高域にキツさがないので、長時間のミックス/録音作業に向いていると思いますし、ボーカル録音では声のニュアンスを正確にモニターできるでしょう。ボカロPにも歌い手にも、楽器演奏者にもおすすめ

製品情報

●価格:34,650円(税込) ●形式:密閉ダイナミック型 ●周波数特性:5Hz~80kHz(ハイレゾ対応) ●ケーブル:着脱式(約2.5m) ●重量:約215g(本体のみ)
●Webサイト:https://www.sony.jp/headphone/products/MDR-M1ST/

BEYERDYNAMIC DT 770 Pro X Limited Edition

 イヤパッドが柔らかくてふわっとした装着感であること、濁りのないクリアな音に聴こえること、高域の伸びが良いため密閉型という感じがしません。そのため、打ち込みの迫力あふれる音源よりも、アコースティック楽器で構成されたバラードなどをモニターするのに適していると感じます。

 クリエイターが“その音楽がちゃんと美しく鳴ってくれるかどうか”音楽的なモニターをするのを助けてくれると思います。ピアニストなど演奏者、作曲家、編曲家の方々には特におすすめしたいです。

製品情報

●価格:オープン・プライス(市場予想価格:38,860 円前後) ●形式:密閉ダイナミック型 ●周波数特性:5Hz〜40kHz ●ケーブル:着脱式(3m) ●重量:305g
●Webサイト:https://beyerdynamic.co.jp/product/dt-770-pro-x-limited-edition/

AIAIAI TMA-2 Studio Wireless+

※付属の送信機(X01)でワイアレス・ヘッドホンとしての使用ができるTMA-2 Studio Wireless+ですが、今回は付属ケーブル(C02)を使用しサウンド・チェックを行いました

  20〜30Hzの低域が結構出ているのに、全くボワっとせずタイトな音がするのが素晴らしいです。大きいクラブのスピーカーで低音を“ドゥーン”って鳴らしたときに体感できる音に近い。かといって低域を響かせることに全振りしているわけではなく、高域まで満遍(まんべん)なく鳴らしてくれています。

 最近はボカクラ(ボカロ系クラブ・イベント)も流行しているので、クラブで自分の曲を流すことを想定して低域を重点的にモニターしたいボカロPにおすすめ。クラブ・ミュージックやヒップホップ系に使用するには間違いないと思います!

製品情報

●実勢価格(2024年5月17日時点):43,800円(税込) ●形式:密閉型 ●周波数特性:20Hz〜20kHz ●ケーブル:着脱式(C02:1.5m、カール・ケーブル) ●重量:約750g
TMA-2 Studio Wireless+付属品をチェック
●Webサイト:https://aiaiai.audio/headphones/tma-2-studio-wireless-plus

●サウンドハウスで購入:https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/299672/

AUDIO-TECHNICA ATH-R70X

 ヘッドホンを付けている感覚が無いくらい軽くて、圧迫感がありません。上下へ奇麗に音が伸びていくので、スピーカーで聴いているサウンドに近いのが魅力的。開放型でありながら、低域もよく聴こえてきます。音場(音が鳴っている空間)が広く定位感(音の配置)がチェックしやすい上に、フラットなチューニングなので、全体を俯瞰しながらミックス・モニターができます。

 モニター・スピーカーを導入していないけれど、ヘッドホンのみでミックスを追い込みたいボカロP、トラック・メイカーに、ATH-R70Xをおすすめしたいです。

製品情報

●価格:48,400円(税込) ●型式:オープンバック・ダイナミック型 ●周波数特性:5Hz~40kHz ●ケーブル:着脱式(3m) ●重量:210g
ATH-R70X部品/付属品をチェック
●Webサイト:https://www.audio-technica.co.jp/product/ATH-R70x

●問合せ:https://www.audio-technica.co.jp/support/inquiry

FOCAL PROFESSIONAL Listen Professional

 あらゆるジャンルに対応できるオールマイティーなモデル、というのが第一印象です。ローミッドがしっかりと太く出てきた印象はありつつも、全体的に解像度が高く、基本的には全帯域を万遍なくモニターできる素直な音がしているためミックス力が鍛えられそうですね。

 中域のモニターを重点的に行いたい歌い手の皆さんよりも、ボカロPなどのトラック・メイカーに向いています。学生の方も頑張れば買える価格なので、MIX師を目指したい学生の方の最初のモニター・ヘッドホンとしておすすめできるモデルです。

製品情報

●価格:51,700円(税込) ●形式:密閉型 ●周波数特性:5Hz〜22kHz ●ケーブル:着脱式(OFCカール・コード:5.0m、マイク付きリモコン・ケーブル:1.4m) ●重量:280g
●Webサイト:https://store.minet.jp/item/5818.html

SONY MDR-MV1

 立体音響の制作向きというコンセプトのMDR-MV1は、ハイファイかつ空間が広く感じられる音なので、音が鳴っている3D空間に自分が入り込んだような感覚になります。クラブ・ミュージックのようなステレオ・ワイドなベースの音像を作りたいときに、ステレオ・イメージャーなどを使って実際にどのような広がり方をしてるのかなどをモニターしやすそうです。

 どんなジャンルの音楽とも相性がいいと思いますが、単純なパンニングだけじゃない空間演出を頑張りたいトラック・メイカーの方には特におすすめです。

製品情報

●価格:59,400円(税込) ●形式:背面開放型 ●周波数特性:5Hz〜80kHz(ハイレゾ対応) ●ケーブル:着脱式 ●重量:約223g
●Webサイト:https://www.sony.jp/headphone/products/MDR-MV1/?s_pid=jp_/headphone/special/MDR-MV1/_top_product

TAGO STUDIO T3-01

 ピュア・オーディオを思わせる高品質なサウンドで、フラットなチューニングと、解像度の高さが一番印象的です。6万円台とのことですが、もっと高い値段の再生機器かと思いました。ディテールもよく見える良い音なので、作曲やアレンジ、ミックス作業、レコーディングに至るまで、何でもできると思います。

 MIX師はもちろん、ボカロPなどトラック・メイカー、楽器演奏者など、音楽制作のさまざまなシーンで活躍できるオールマイティーなモデルです。

製品情報

●価格:62,700円(税込) ●形式:密閉型 ●周波数特性:5Hz〜40kHz ●ケーブル:着脱式(1.8m) ●重量:約321g(本体のみ)
●Webサイト:https://tagostudio.com/headphones/t3-01.php

AUSTRIAN AUDIO HI-X65

 高域の解像度が高くてアタック感が強調されている分、細かなノイズに到るまでシビアに高域のディテールをチェックできます。僕は聴いた瞬間に、スタジオで録音素材のチェックをしているエンジニアの姿が思い浮かびました。開放型にもかかわらず低域までしっかり鳴っているのも魅力です。

 スピード感が求められる現場できちんと集中して録音素材をチェックしないといけないシーンや、楽器や歌に対するディエッサー操作など録音素材のトリートメントをするときに向いていると思います。

製品情報

●価格:オープンプライス(市場想定価格:63,800円税込) ●形式:開放型 ●周波数特性:5Hz〜28kHz ●ケーブル:着脱式(HXC1M2:1.2m、3m) ●重量:310g
●Webサイト:https://www.mi7.co.jp/products/austrianaudio/hi-x65/

●問合せ:株式会社ジェネレックジャパン https://www.mi7.co.jp/austrianaudio/

SENNHEISER HD 490 Pro Plus

 開放型なのに低域がとてもよく聴こえるので驚きました! 開放型ならではの抜けの良さと、低域の十分なボリュームの両方を実現させています。特徴的なのは、ボーカルにかけたコンプレッサーの効果=ザラザラとした倍音成分をよく再現してくれること。マイク・メーカーからのメッセージを感じるようなサウンドだと思いました。

 歌のキャラクター作りをしたいときにはとても便利だと思うので、歌モノやボカロ曲でボーカル・ミックスを追い込みたいクリエイターにおすすめです。

製品情報

●価格:77,000円(税込) ●形式:オープン・ダイナミック型 ●周波数特性:5Hz〜36.1kHz ●ケーブル:着脱式(1.8m/3m) ●重量:260g(本体のみ)
●Webサイト:https://www.sennheiser.com/ja-jp/catalog/products/headphones/hd-490-pro/hd-490-pro-plus-700287

●問合せ:https://www.sennheiser.com/ja-jp

【番外編】もっと楽しもう!個性派リスニング用ヘッドホン3選

 音楽制作用ヘッドホンを13機種紹介しましたが、読者の中には普段使っているヘッドホンとどう違うのかあまり釈然としなかった方が居るかもしれません。

 ということで、特別にリスニング用ヘッドホンを3機種用意したのでKOUICHIさんにレビューしてもらいます! これを読んで「ヘッドホンにはあらゆるコンセプトがあるんだ!」ということを知っておこう。

MARSHALL MajorⅣ

※今回は付属ケーブルを使用しサウンド・チェックを行いました

 デザインの通り、MARSHALLのギター・アンプをほうふつさせる華やかな高域のサウンドが印象的! 中域の押し出し感もあるので、バンド・サウンドを格好良く聴けるのが魅力ポイントなんじゃないかと思います。

 こういったリスニング用のヘッドホンはクリエイティブ作業を盛り上げてくれると思っていて、僕だったら出先の勢いでバンド・サウンドのアレンジまでガーって作ってしまいたいときに使いたいです。自分の気分を乗せる音選びもヘッドホン探しではとても大事ですよね。

製品情報

●価格:20,980円(税込) ●形式:密閉型ダイナミック ●周波数特性:20Hz〜20kHz ●ケーブル:着脱式(約1.35m、ステレオ・ミニ) ●重量:約165g ●ワイヤレス:Bluetooth®5.0+BLE、フル充電で最大80時間の連続再生が可能
●Webサイト:https://marshall.kanjitsu.com/product/major4/

●問合せ:完実電気株式会社サポートセンター Tel:050-3388-6838 メール:tinfo@kanjitsu.com

BEATS Beats Studio Pro

※今回は付属ケーブルを使用しサウンド・チェックを行いました

 やはり普段使いを想定して作られているからこそ、どんな音でも気持ち良く再生されるようにチューニングされている印象です。全体の凹凸を整えてまとまりを持たせているような雰囲気があり、僕らがディエッサーで軽減させるような耳に良くない成分は出さないよう調整されているように思います。

 BEATSのワイヤレス製品を使用しているリスナーの方々よくお見かけするので、音楽制作をしている方々は、作業用ヘッドホンを机に置き、最後にリスナー目線でミックス・チェックをする用として持っておくといいのではないかと思います。

製品情報

●価格:49,800円(税込) ●形式:密閉型オーバーイヤー ●ケーブル:3.5mmアナログ・オーディオ・ケーブル ●重量:260g ●ワイヤレス:Class 1ワイヤレスBluetooth®、フル充電で最⼤40時間の連続再⽣が可能
●Webサイト:https://www.beatsbydre.com/jp/headphones/studio-pro-wireless

DYSON Dyson Zone Absolute+ ノイズキャンセリングヘッドホン

※今回は付属ケーブルを使用しサウンド・チェックを行いました

 まず空気清浄しながら音楽が聴けるっていうコンセプトが面白かったです(笑)。長時間使ってみると、何かしらの効果が身体に出てくるかもしれないですよね。

 そんな尖ったコンセプトに反して、音は思いの外フラットなチューニングで、周波数バランスに偏りがないのが印象的でした。装着したときに重量感は感じますが、とても聴きやすくて良い音のヘッドホンだなと思います。

製品情報

●価格:108,900円(編集部調べ) ●形式:密閉型オーバーイヤー ●周波数特性:6Hz〜21kHz ●ケーブル:着脱式(USB Type-C to USB Type-C) ●重量:595g(本体のみ) ●ワイヤレス:Bluetooth 5.0、フル充電で最⼤50時間の連続再⽣が可能
●Webサイト:https://www.dyson.co.jp/headphones/dyson-zone/dyson-zone.aspx

総評

 音を“視る”ことがモニター・ヘッドホンの役割で、自分の演奏、歌、楽曲全体の聴こえ方のバランス、楽曲制作の上で鳴らすべき音などを確認するために使います。今回いろいろなメーカーのヘッドホンを試しましたが、どの機種も明確なコンセプト/方向性が感じられるものでした。僕らが視るものによってモニター機材を使い分けている感覚が、このレビューで少しでも伝わればいいなと思います。

 初めてモニター・ヘッドホンを買う方は定番を選ぶのも良いですし、思い切って自分好みのキャラクターの機種を選ぶのも良いと思います。何より、実際に試して「良い!」と感じるものを大切にしてみてください

 実際にモニター・ヘッドホンを試すときは、どのような点に注目して聴いたらいいのでしょうか?

 モニターを選ぶ上では、自分の作る音楽性、音の好み、ツールとしての使いやすさを加味して、聴こえ方を確認します。大切なことは、自分がどのように音を聴くかという“軸”を持つこと。自分が信頼できるモニターを持ち、さまざまな環境でもぶれずに音を掴める耳を持てるようにならないといけません

 モニターはその過程を共に成長していく相棒のような存在。お気に入りのヘッドホンを見つけて、皆さまの音楽人生をより楽しいものにしていただけたらうれしいです!

今回の試聴環境とリファレンス音源

 今回のヘッドホン/イアホンの試聴は、御茶ノ水のイベント・スペースRITTOR BASEで行いました。使用したオーディオ・インターフェースは、UNIVERSAL AUDIO Apollo Twinで、以上の二つをリファレンス音源にしました。

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