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編集：鹿野水月
2025年も残り6日！ 今年出会った最高のボカロ名曲に、あらためて想いを馳せる頃合いだろう。そして、2025年“プロにめっちゃ刺さった”ボカロ曲はどんなものだったのだろう？と気になる人も居るのではないだろうか。
今年も、ボカロP、歌い手、クリエイターとして大活躍している20名に「個人的に魅力を感じたボカロ曲」をアンケート形式で教えてもらったので、チェックしてみよう。
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2025年 ボカロ人気曲 25選！
-今年聴かれたボカロ曲はなに？編-
2025年を通して聴かれた曲を動画再生数で選んでみました。
目次
2025年 プロの心にめっちゃ刺さったボカロ曲は何だった!?
梓川
【Profile】2020年4月より音楽活動を開始。カバーや人気コンポーザー楽曲へのボーカル参加などのコラボをきっかけに注目を集めるほか、自身のオリジナル曲制作も精力的に行う。
2ndアルバム
『端子』
⚫︎特に格好良いと思う曲へのコメント
稲むりさんの「スライ村 / ついなちゃん」は、強烈なクリエーション・パワーが“これでもか!”と遺憾なく発揮されているのはさることながら、魅力的な登場人物たちのストーリーとサビのパワフルなサウンドの圧が一体となって心を鷲掴みにされる感覚を味わえます。これは今まであまり体験したことのない感覚で、曲を聴くたびMVを観るたびに温かい涙が出ます。間違いなく私の2025年ボカロ1選です。
●最近のボカロから受けた影響／刺激
１ボーカリストとして申し上げるとすれば大変嫉妬すると同時に、すべての歌い回しが特殊で人間離れしていて華やかであり、吸収するものが多く大変参考になります。作家として申し上げるのであれば、皆さんに同情する気持ちです。どの創作形態もそうかもしれないですが、良くも悪くも合成音声を使用した制作は特に作者のセンスや技量が出るなと感じます。故に愛のデカさもバレる。だからこそ大好きなボカロPさんへの尊敬の念でいっぱいです。
＋α／あるふぁきゅん。
【Profile】女声から男児声まで何十種類もの歌声で魅了する、超実力派女性歌い手。動画共有サイトに投稿した動画総再生数は8,000万回以上。
⚫︎特に格好良いと思う曲へのコメント
DECO*27「モニタリング」→「モニタリング (Best Friend Remix)」で、まさかこう来るとは誰も予想してなかったはずです。曲はもちろん最高なんですけど、この流れ、この発想が、凄い。全く違う曲を聴くみたいに新鮮な気持ちになった上に、優劣を付けられないほどどちらも最高に良い曲なのがカッコいいです。
●最近のボカロから受けた影響／刺激
エグいとこ突いてくる強烈な歌詞を多く目にします。一見美しい言い回しでも結構ズバッと物申してますよね。どういう意味か分からない謎多き歌詞でも、ギリギリなこと言ってる。極論ですが、友達いなくても音楽があれば笑えるし、泣けるし、怒れる。音楽が自分と共感してくれる。“分かる！”という、共感性をくすぐって来る曲が毎年たくさんあって助かります。
いゔどっと
【Profile】歌い手として活動を開始し、歌ってみた動画の総再生回数は1億2000万回再生を突破。2022年12月にアルバム「POP OUT」でメジャーデビュー。
[2025年よく聴いた格好良いボカロ曲]
⚫︎特に格好良いと思う曲へのコメント
「文学的なブーバキキ / flower, 重音テトSV」は、まずブーバ／キキ効果を題材にするのが良過ぎました。ラップのトーンを基調としながらサビではありあまるほどのグルーブ感そしてメロディアスな展開で攻めつつ、所々あえて音を完全に止めるなど、全体を通してノリの良さ、気持ちよさが凄まじいです。また楽曲の良さももちろんですが、MVの面白さ、アイディアの素晴らしさも魅力の一つだと感じました。
●最近のボカロから受けた影響／刺激
近年のボカロ曲からは、ならではの声の質感や存在感が技術進化によってより人間らしい表現へ広がりつつ、従来の魅力を受け継いだまま、新しい時代に突入しているように感じています。その変化に触れることで、自身の声の出し方や声質を見直す楽しさと課題が生まれました。ボカロ特有の強さをリスペクトしつつ、人間の声だからこそできる表現を織り交ぜ、新しい表現の形を模倣する楽しさを目指すようになっている気がします。
ヰ世界情緒
【Profile】自らの歌と創作で世界を表現する、バーチャル・ダーク・シンガー。シンガーとしてだけでなく、イラスト、ナレーション、声優などさまざまな表現を行う唯一無二のクリエイター。
カバー・ライブ・アルバム
『CANDY LIVE 3』
Now On Sale
⚫︎特に格好良いと思う曲へのコメント
複雑だけど澄み渡った感覚が、呼吸を手伝ってくれるようで、私自身何度もこの楽曲に助けられました。劇的にドラマティックなわけでは無い、研ぎ澄まされた日常に溢れる感情がとても優しく繊細で、その描き方が非常に素敵だなと感じています。
●最近のボカロから受けた影響／刺激
一つの解釈の幅に収まらない、より自由度の高い楽曲が多く投稿されていたように思います。そのある種の属性の排除が楽曲をよりアーティスティックな方面に昇華していて、遊び場のような音を通して軽やかに音楽を受け取った2025年でした。私自身も歌を通して、単なる感情や質感だけでない、もっと自在に情報量そのものをコントロールして、音と遊んでいきたいと強く思いました。
海茶
【Profile】2022年ボカロPデビュー。『ボカコレ2025夏』TOP100ランキングで「幕を下ろそう、パレードへ」を投稿し、1位を獲得。
[2025年よく聴いた格好良いボカロ曲]
⚫︎特に格好良いと思う曲へのコメント
「コンペイトウさん過激派 / POPY」の魅力は、非常にキャッチーなメロディーです。初めて聴いてからずっとこのメロディーの虜になりました。リズム的なノリも良いですね。結構こういうバキバキした感じの文化が好きなんです。
●最近のボカロから受けた影響／刺激
リズムに注目して聴く場合には、楽曲の展開の仕方についてを日々勉強させてもらっています。最近はDJなどリアル・イベントへの登壇の機会もいただけるようになってきていて、どんなノリが躍動感を感じやすいのかを以前よりも考えるようになりました。
神山羊（有機酸）
⚫︎特に格好良いと思う曲へのコメント
「いますぐ輪廻 / 初音ミク」ドロップの部分の音作りがダークでとても格好良いです。なきそさんの個性的な雰囲気を上手く表現していると感じました。あとボカロの調声も特徴的に感じます。どうやって作っているのか見てみたいですね。誰でも気軽に音楽を作ることのできるようになった時代だからこそ、作家性の光るクリエイターにはとても引かれます。
●最近のボカロから受けた影響／刺激
2025年は、TikTokやリールなどのショート動画でボカロ曲が流れることが当たり前になってきたように感じています。さまざまなシーン、ユーザーが居る場所でもボカロ曲が機能的な引っ掛かりを作ることで多くの人に愛されているのは興味深かったです。その一方で、自由でピュアな表現が求められている気配も感じています。 今、DTMの世界、すごく面白いですね。
ぐるたみん
【Profile】ニコニコ動画を中心に活動する歌い手。「うるおぼえシリーズ」など実力と独自のユーモアを感じさせる投稿動画で人気。2011年アルバム「ぐ～そんなふいんきで歌ってみた～」でデビュー。
【ライブ情報】
ぐるたみん×胃腸薬ツーマンライブ「BUTTAGIRI!!!!!」
日程：2026年2月8日(日)
会場：渋谷GARRET
時間：【1部】13:00/13:30、【2部】18:00/18:30
ゲスト(1部のみ)：カケリネ、Kradness、しゃむおん
2026年1月リリース
ぐるたみん×胃腸薬
『BACCCCHIKOI!!!!!』
⚫︎特に格好良いと思う曲へのコメント
「Fire◎Nugget」。サクっと食べられて、もう一品にちょうど良くて、ほんの少しの刺激が最高に満足感を得られる！！ってそれ、スパイシーナゲットの話やないかーい！！
●最近のボカロから受けた影響／刺激
最近のボカロ曲は、短い時間に濃密に詰まった世界感を表現している楽曲が多いと感じます！ その中でもポップな楽曲が多くなった印象で、視聴者は楽しいハッピーな気持ちを求めているのではないかなって感じてます！ 自分も今年は『しじたみん企画ウルトラハイパーライブフェス2025（確）』という大きなフェスを作ったりしましたが、テーマが楽しいハッピーだったので、オーディエンスとマッチして最高の評価をいただけたのかなって思ってます。来年も楽しみだ！
幸祜
【Profile】ロングトーンの美しさと浮遊感のある歌声が魅力のバーチャル・ロック・シンガー。レーベルKAMITSUBAKI STUDIOに所属する5人のバーチャル・シンガーで結成されたグループ＝V.W.Pの一員でもある。
[2025年よく聴いた格好良いボカロ曲]
⚫︎特に格好良いと思う曲へのコメント
ボカロ曲の魅力であるボーカル・メロディー・ラインが作り出すリズムがとてもかっこよく、歌詞も相まって歌が踊ってるかのようなサウンドが凄いです。思わず体が乗ってしまうとはこういうことなのか、というほど中毒性のある楽曲です。
●最近のボカロから受けた影響／刺激
最近のボカロ曲は、人間が歌えることを前提とした楽曲も増えていて、歌のニュアンスなども細かく調整されているのを聞くと思わず“自分でもそのように歌えるのか？” と考え、ボカロの歌い方を自身でチャレンジしたくなる刺激をもらっています。
サツキ
【Profile】2019年活動開始のボカロP。型にはまらない曲展開や重厚なサウンドと、叙情的な歌詞が特徴的。
[2025年よく聴いた格好良いボカロ曲]
⚫︎特に格好良いと思う曲へのコメント
「治療 / ナースロボ＿タイプT」は、リリースから数ヶ月経ってまだこの楽曲の全貌を把握できていないのですが、とにかくとんでもない楽曲ですね。こういう“感性の反乱β”タグが付けられるような楽曲群の一部に見られる“とりあえずゴチャゴチャさせときゃええやろ”みたいないやらしさを感じさせず、後半テクノパートでは硬派な一面も見せるなど良いバランス感覚でのカオスが脳と耳を刺激してきます。
●最近のボカロから受けた影響／刺激
今年は普段のdigに加えて、『無色透名祭3』の全曲周回を行ってみるなど、例年よりたくさんのボカロ曲を摂取した気がします。これは自分が一度ありえない量の数字的な評価をいただいたからこそようやく思えることなのですが、たくさんの数字を得ている曲が必ずしも良い曲ではないというのは今年色々な側面を見て改めて感じました。広くシーンを見渡し、見つけた好みの曲から刺激を受けつつ、音楽家としての高みを目指していければと思います。
Shu
【Profile】11カ国語が話せる、ボカロP／DJ／音楽プロデューサー。本名は堀池秀。東京都生まれ。ボカロPグループ“ボカ学”の代表を務める。VocaTECH（Vocaloid×HiTECH）を中心に、「リアル×キャッチー×エレクトロ」をテーマに制作している。公式タグは「#ばかShuき」。
⚫︎特に格好良いと思う曲へのコメント
「悲報！ワイ！ニート！」は、歌詞／メロディー／編曲のどれをとっても素晴らしい。特に、作者がリリースの直前に会社で仕事ができずにニートになったこと、背水の陣でこの曲を書いて、結果として『ボカコレ2025冬』でTOP100の15位を獲得、BEMANIシリーズのアーケード音ゲーに収録されたことも魅力的です。特に、サビの後に来るDrop（間奏ではありません）が素晴らしい。とにかく、世界最高レベルに大好きです。なぜなら僕が作ったからです。
●最近のボカロから受けた影響／刺激
アーティストとして、最近のボカロ曲からは闘争心をいただいています。会社も辞め、過去には起業も失敗し……もう音楽しかないと覚悟しています。そんな中ヒット曲を見ると嫉妬と絶望に襲われ、闘争心が湧きます。でも負けられない。例えば僕は15カ国語が話せます。あと僕はモーツァルトより格好良いDropが書けます。だからモーツァルトすらライバル！ 全員倒す！ 世界一になってやる！というバイブスで努力を続けています。
水槽
【Profile】エレクトロ、ロック、ヒップ・ホップなどを独自のスタイルに昇華し、自身で作詞／作曲／編曲／プロデュースを手掛けるシンガー／トラック・メイカー。
⚫︎特に格好良いと思う曲へのコメント
三曲とも大好きな曲で甲乙つけ難いのですが、水槽として歌ってみたを投稿させていただいた「ジェーンは凍っていた / 初音ミク」はやはり、初見で引き込まれました。涼やかで美麗なオルタナティブ・ロックなのですが、何というか、絵画的……静止画的です。一瞬を閉じ込めて凍らせてしまったような、鮮烈な印象を受けます。
●最近のボカロから受けた影響／刺激
音楽を作り続ければ続けるほど自分の枠に囚われてしまうことは誰しもが抱える悩みだとは思いますが、昨今のボカロ楽曲を聴くと、悔しいやら痛快やらで脳が活性化するような心地がします。具体的なアイディアに刺激を受けるというより、その自由で伸びやかな土壌の方に勇気付けられる機会が多いです。
STEAKA
【Profile】鮮明かつ強靭な音作りと自然に体が揺れるポップ感を掛け合わせた近年注目のアーティスト。年齢、性別、経歴など詳しい情報は公開されていない。
[2025年よく聴いた格好良いボカロ曲]
⚫︎特に格好良いと思う曲へのコメント
あばらやさんが世間から高く評価される世界に生まれて本当に良かったです。言葉では表現できそうにありません……。
●最近のボカロから受けた影響／刺激
ボカロ文化はどんな音楽性でも肯定してくれる存在だと感じています。ここでしか見つけられない音楽の一つとして、私もVOCALOIDと死力を尽くした曲を出し続けます。
Sou
【Profile】YouTubeチャンネル登録者数169万人、SNS総フォロワー数は250万人超えのインターネット世界を中心に、抜群の存在感と才能を現し注目を集めるボーカリスト。
5th Album「Panorama」
2026年3月4日（水）
初回限定盤A／初回限定盤B／通常盤でのリリース
詳細：https://sou-official.jp
⚫︎特に格好良いと思う曲へのコメント
去年のplug+さんのアンケートでもあげさせていただいた姫野さんのまた新しい楽曲「魔法のセーラー服 feat.初音ミク」です。一つ一つのサウンド・メイクが最高で、曲自体のキャッチーさのバランスも完ぺきだと思いました。ご自身でされている動画のアートワークも本当に素敵で、マルチなアーティストだなと尊敬しています！ 今一番推しています！
●最近のボカロから受けた影響／刺激
最近はアートワークも含めセンスの高い作品が多く、全体的なクオリティのボーダーが上がっていて“頑張らねば～”となっています。売れ線な曲だけじゃなく、アート寄りの攻めた楽曲が評価されていたりするのを見て、リスナー側も単なるボカロ・ファンだけじゃなくて音楽が好きな人が集まってきているのを感じます。
超学生
【Profile】2001年生まれ。ネット・シーンで人気を集めるボーカリスト。YouTubeでのカバー曲総再生数6.8億回以上、ベネチアン・マスク越しに覗く端正な顔立ちと、それに相反するような“ガナリヴォイス”が持ち味。
[2025年よく聴いた格好良いボカロ曲]
⚫︎特に格好良いと思う曲へのコメント
「匙ノ咒 / 初音ミク」は、ストーリーやキャラクター背景をしっかりと練り上げた上で、物語の進行に関連した効果音や歌詞を、ただ入れ込むだけでなく効果的に登場させているところが好きです。演出としての良さ、ストーリーとしての面白さが前面に出ながらも、確かな音楽体験として心躍るものに仕上げているのは、緻密な計算に加えて自身の表現への愛があってこそなせる技だと思いました。
●最近のボカロから受けた影響／刺激
最近はコンセプトやキャラの面白さよりも、サウンドの良さやボカロの歌わせ方の音楽的なカッコ良さが押し出されたものが注目されているように思います。ボカロ自体がどんどん人間らしさを増していき、使用者のディレクションや理想がより反映されていっているのかもしれません。シンガーとして、ボカロP本人の歌わせ方から学べることはたくさんあります。今後も進化していくボカロの歌声から、人間である僕もさらに学びを増やしていけたらと思います。
なみぐる
【Profile】ずんだもんとR&Bを愛する、さすらいのボカロP／サックスDJ。代表楽曲に「ずんだパーリナイ / なみぐる feat.ずんだもん」などがある。
[2025年よく聴いた格好良いボカロ曲]
⚫︎特に格好良いと思う曲へのコメント
isonosukeさんの「こえになる (feat. 知声)」です。知声3周年イベントの楽曲初お披露目で一聴惚れしました。推進力あるビートの上に、複雑なコード進行、ドラマチックなメロディを乗せて、データのインプットがただの音ではなく、感情や意味を持った一つの個性的な声として確立する過程を丁寧に表現されています。キャラソンとしても、合成音声ソフトウェアそのもののテーマ提示としても優れていて非常に感心しました！
●最近のボカロから受けた影響／刺激
“最近のボカロ曲”という一言で表しきれないくらい多様な文化が広がっていると思いますが、その中でもクラブユースを意識した機能的な作品群や、プログラミングや言葉遊びなどを活用した実験的な作品群に興味を持っています。加えてボカロ・シーンはマイナーな音楽ジャンルでもプロデュースの手腕次第でのし上がれるロマンがあると感じています。趣味性の高い曲を分かりやすく、面白く演出できるような表現を探求していきたいです。
晴いちばん
【Profile】作詞、作編曲家／ボカロP。2025年2月に投稿した「エクスプロウル(feat. 初音ミク)」が多数のゲームに収録されるほか、NHK Eテレやゴスペラーズへの楽曲提供、テレビ出演など幅広く活動している。
⚫︎特に格好良いと思う曲へのコメント
「魔法のセーラー服 feat.初音ミク」は、まずテーマや歌詞のユニークさはもちろん、メロディやアレンジの良さに衝撃を受けました。サビではコロコロとした不思議なアルペジオに真っ直ぐで優しいメロディが華麗に調和しており、何度も聴きたくなるような中毒性があります。ギターの音作りや初音ミクの調声にも個性があり、さらには映像まですべて手がけているそうで、なんとも末恐ろしい……。今後の活動がとても楽しみです。
●最近のボカロから受けた影響／刺激
最近はボカロ以外の曲を聴くことも作ることも多くなってきました。その一方で、ふとボカロに立ち返ってみると自分がボカロ曲を聴いて育ってきたということを再認識できるし、“こんなこともやっていいんだ”、“ボカロって自由なんだ”、と思える瞬間が多々あります。ボカロはいつでも頭を柔らかくしてくれます。ｱﾀﾏﾓﾐ。
みきとP
【Profile】2010年3月よりネットのミュージック・シーンにて活動を開始。「ロキ」や「少女レイ」などのボカロ曲を生み出し、アニメの主題歌やミュージカル、アーティストへの楽曲提供も数多く手掛ける。
⚫︎特に格好良いと思う曲へのコメント
「BIRDBRAIN (w/ OK Glass) feat. Kasane Teto」は、アレンジの余白に、楽器がそれぞれ遊び心を持って顔を出しているところが好きでした。大衆的な盛り上がりというよりは、作家性がはっきりしていて音楽的に健全。感度高い人にはちゃんと刺さる。シーンの土壌を楽しく耕してくれる一曲！
●最近のボカロから受けた影響／刺激
最近のボカロ曲からは、音楽的な工夫も数字的な成功も、理屈抜きで刺さる感情も全部刺激になります。つい考えすぎてしまいがちだけど、自分にできることは案外シンプル。“考えるな、感じろ”で音に向き合うのが一番健康やね。
宮本 佳林
【Profile】1998年生まれ、2008年からアイドル・グループのハロー！プロジェクトに加入し、2020年にJuice=Juiceおよびハロー！プロジェクトを卒業以降は、ソロ歌手として活動を行っている。
[2025年よく聴いた格好良いボカロ曲]
⚫︎特に格好良いと思う曲へのコメント
「テレパシ feat. 初音ミク」は、公開日にMVを見て“うおおお！！私の大好きなネットミームパロディたくさん！え！？そのお方登場する！？”となった上に、いつも通りの“
DECO*27様節！！音楽かっけぇぇ！”ってなったのを覚えています！作曲の休憩に作曲しているのでは？とコメントがたくさんあって生き様もかっこいいなと思いました。
●最近のボカロから受けた影響／刺激
最近のボカロは内容が重いものから、リズム重視のものまで本当に色々な方面の曲があって“音楽を作るってきっと自分が描きたいものを全力で形にすることなんだなぁ。私も表現はしたいようにする気持ちも大事だなぁ”と学びました！
雄之助
【Profile】サウンド・プロデューサー／作編曲家。声優、バーチャル・シンガー、ゲームや企業へ楽曲提供も手掛ける。海外クリエイターとのコライトやコラボレーションも積極的に行っており、アメリカ在住Circus-Pと共作した「Intergalactic Bound」は、初音ミクの世界ツアー『MIKU EXPO』の10周年テーマ・ソングとなっている。
⚫︎特に格好良いと思う曲へのコメント
「エクスプロウル feat.初音ミク」は、晴いちばんの前回のボカコレ作品「エクスプロウルfeat.初音ミク」と同様、ストーリーが細かく描かれている作品なんですが、展開作りや細かいコードが本当に素敵で、特に”ストーリーが続いていくのを感じるようなサビの終わり方”が本当に大好きです。MVもめちゃくちゃ素敵なので楽曲と合わせて皆さんにオススメしたいです！
●最近のボカロから受けた影響／刺激
今年は、これまで以上にさまざまなジャンルのボカロ楽曲に触れることのできた年だと思っています。特に、今ならではの攻めたクラブ・ミュージックが多く、どの作品も本当に素晴らしく印象的でした。昔から心のどこかで“ボカロにクラブ・ミュージックを合わせるなら少しキャッチ―にしないと聞いてもらえないかも……”と思っていた気もするので、今年のボカロ・シーンにはかなり衝撃を受けましたし、自分の中の当たり前を見つめ直す機会にもなりました。
読谷あかね
【Profile】重音テト楽曲を中心とするボカロP／映像クリエイター。
2023年6月から趣味で作曲を開始。映像作家としては株式会社一二三に所属後、今年退所しフリーで活動中。
⚫︎特に格好良いと思う曲へのコメント
「適の当 / 阿久女イク」は、まず一音一音クリティカルに気持ち良いですし、テーマが本当に刺さりました。適当には適当の良さがあり、また適当の中の真剣さもあり……。自分も適当めな性格なので勇気をもらえました！
●最近のボカロから受けた影響／刺激
みんな編曲やミックスが上手くてビックリします。ボカロ以外の楽曲もそうではあるのですが、各々のサウンドを細かく聴いた一年でした。 あとはエネルギー！ 気持ち良さそうに作っているのを見て自分も頑張りたくなっていました！
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