Text:plug+(ぷらぷら)編集部
目次
現役ボカロP51人に聞く!人気DAWアンケート調査(か〜し)
カルロス袴田(サイゼP)/ダイナミック自演ズ
【Profile】秋田市の自宅から、知る人ぞ知るロックンロールを発信するボカロP。初音ミク&音街ウナを歌唱に使用した“ダイナミック自演ズ”という名義でも元気に活動中。座右の銘は健康第一。
カードオブ自演ズ2024春 DLカード
●使っているDAWは?購入理由も教えてください!
STEINBERG Cubase Pro 12(使用年数:無料版の使用期間含め14年)
学生のころに買ったマルチエフェクターに無料版のSTEINBERG Cubase AIが付属していて、そこから永遠にCubaseを使用しています。別のDAWへの乗り換えは特に考えたことがなく、Cubaseを使用していて困ったこともないので使い続けています。楽器は愛着ですね。
●そのDAWの好きなところは?
ユーザー数が多いことです。 未だにDAWのポテンシャルを10%くらいしか引き出せていないので、制作で困ったときには泣きながらネットで調べるのですが、Cubaseは情報が多いので、すぐに解決方法を見つけることができます。困ったときに頼れる人が多いということは、一番ありがたいです。また、たまにほかの人とDAWの話になったときに“同じDAW~!”と会話が弾みやすかったりしてうれしいです。楽器は愛着ですね。
●お気に入りの機能/内蔵音源/エフェクトを一つだけ教えてください!
YAMAHA VOCALOID Editor For Cubaseがお気に入りです。年季の入ったプラグインですが、うちのミクさんが未だに初音ミク V3なので、毎度これで歌ってもらってます。新しいエディターでも読み込むことはできるのですが、このプラグインに慣れ過ぎたあまり、こちらの使用頻度が高めです。公式Webサイトを見ると生産完了になっていたので、ビンテージなサウンドなのかもしれません。 一昔前のプラグインなのですが、これで作り始めたころの思い出があまりに多いので、お気に入りとさせていただきました。楽器は愛着ですね。
きくお
【Profile】2003年に音楽制作を開始。ゲーム音楽や東方アレンジなどを手掛ける。2022年には、「愛して愛して愛して」がSpotifyにおいて、VOCALOID楽曲再生数世界1位を達成。
●使っているDAWは?購入理由も教えてください!
PRESONUS Studio One(使用年数:8年)
作曲を始めてから4年ほど、ネット掲示板『2ちゃんねる』で勧められるがままに買った名前も分からない謎のソフトで作っていたのですが、ボカロPのさつき が てんこもりに“きちんとした音楽制作ソフトを買うべきだ”と言われて、これも勧められるがままにSTEINBERG Cubaseを買いました。当時はDAWやVSTプラグイン、MIDIなどの単語の意味も知らなかったので、買ってから初めて学びました。でもその後、当時のCubaseと言えば重くてよく落ちるDAWだったので、“PRESONUS Studio Oneならば、その弱点が克服されている”という触れ込みを知り、Cubaseから乗り換える形で購入しました。
●そのDAWの好きなところは?
DAWが落ちたり、データが開けなくなったりと、DAWに触れていると必ずと言っていいほど起こるエラーに対して多くのリカバリーがある点が特に気に入っています。基本的には、使い勝手よりも安心感を求めています。
●お気に入りの機能/内蔵音源/エフェクトを一つだけ教えてください!
内蔵音源や内蔵エフェクトは一つも使用しておりません……。
キノシタ
【Profile】作詞&作曲や編曲、イラスト制作、動画制作までも、すべて1人で手掛けるマルチな才能を持つボカロP。代表曲に「ポジティブ☆ダンスタイム」、「ポッピンキャンディ☆フィーバー!」、「エライエライエライ!」などがある。
「ポッピンキャンディ☆フィーバー!」:
https://www.youtube.com/watch?v=JCZCz0XQfRk
●使っているDAWは?購入理由も教えてください!
STEINBERG Cubase Pro 8/Cubase Pro 13(作曲用、Cubase使用年数:約10年)
DAWを購入しようと思った当時にSTEINBERG Cubaseのシェア率が高かったので、“何か調べたいことがあったときに情報を集めやすいのではないか”と思い購入しました。 また当時は学生だったこともあり、通常よりお得に買えるアカデミック版が販売されていることも魅力的でした。メインではCubase Pro 8を、Cubase pro 13はそれと併用する形で使用しています。
PRESONUS Studio One 5(ミックス用、Studio One使用年数:約7~8年)
DDP(ディスク・ディスクリプション・プロトコル)の書き出しができるソフトを探している際に存在を知り、購入しました。
●そのDAWの好きなところは?
Cubase Pro 8は購入当時から現在までメインで使い続けているため、一番手になじんでいることもあるかと思いますが、まず操作がしやすいです。 またCubaseではYAMAHA VOCALOID Editor for Cubase(通称:ボカキュー)が使えることも本当に便利な点です。
Studio One 5は、一つ一つの動作が軽く、ストレスなく操作できるため気に入っています。 主にミックスをするときに使用しているのですが、トラックにインサートしているプラグインを別のトラックに複製してインサートしたいときに、ドラッグするだけでコピーを作成できることが地味に便利です。
●お気に入りの機能/内蔵音源/エフェクトを一つだけ教えてください!
コード制作の補助をしてくれるCubase Pro 8のコード・パッドは、曲を作り始めたころからお世話になっている機能です。直感的な操作ができて、適当にコードを鳴らすだけでも楽しいです(下記の画像はCubase Pro 13のスクリーン・ショットになります)。
Studio One 5は、先述した通りプラグインのコピー機能が音楽制作を楽にしてくれるので気に入っています。
栗山夕璃/Van de Shop
【Profile】蜂屋ななしとしてボカロPの活動を開始。その後栗山夕璃に改名し、自身が率いるバンドVan de Shopでも活動中。ギター・ロックやエレクトロ・スウィングをベースに、毒を持った歌詞を含む美しいメロディでクセになる楽曲を制作する。
●使っているDAWは?購入理由も教えてください!
CAKEWALK Sonar(使用年数:10年)
高校3年生のときに音楽を作りたいと思い、秋葉原のヨドバシカメラの店員さんに教えてもらい購入しました。
AVID Pro Tools(使用年数:7~8年)
Sonarで作曲を始めて少し経ってからスタジオで生楽器の録音をすることが多くなり、必要に感じて買いました。
ABLETON Live(使用年数:4年)
DJやEDMのアレンジの幅を広げるために購入しました。
PRESONUS Studio One(使用年数:2年)
Studio Oneのサイトにてソフト自体の見た目などを拝見して、“自分が使ってきたDAWの良いところが内包されているな”と感じ、また“使ってみたら楽しそう”と思い導入しました。
●そのDAWの好きなところは?
Sonarは10年と長く使っているので、すぐにアイディアを形にすることができます。AVID Pro Toolsは、今や音楽の共通言語になっています。音楽制作の関係者との録音後やミックス・セッションのやり取りで、かなり助けてもらっています。Liveは、ループの扱いがしやすくリズム構築が早いので、使っていて楽しいです。 Studio Oneは、作曲と同時にミックスまで完結できるので、助かります。
●お気に入りの機能/内蔵音源/エフェクトを一つだけ教えてください!
ほかのDAWにもある機能ではありますが、今回はLiveのワープ機能にしました。ワープは、ビートやループだけではなく、2ミックスもある程度まで縮めたり伸ばしたりタイム・ストレッチができる機能です。リズム・トラックをパワーで作っていける機能でもあり、作業をガンガン速く進めることができます。
sasakure.UK
【Profile】ささくれPとも呼ばれる、ボカロP。2007年ボカロ黎明期より活動を開始し、チップチューン・サウンドとSF的な世界観の曲が持ち味。「*ハロー、プラネット。」などが代表曲。
「リ・フィクション・O」feat.ピリオ
:https://www.youtube.com/watch?v=sOWJlL7oDM4
●使っているDAWは?購入理由も教えてください!
MOTU Digital Performer(使用年数: 15年以上)
初めはYAMAHAのQY100というPCを使わないで作曲ができるモバイル・シーケンサーを使って音楽制作をしていました。QY100を使っているうちにもっと音楽制作の表現の幅を広げたくなってPC(Mac)で作曲を始めてみようと思い、最初に手に取ったDAWがDigital Performerでした。光田康典さんや伊藤賢治さんなど、僕が尊敬するゲーム・ミュージック・クリエイターの方たちが使っていたDAWだったので“僕も使いこなせるようになりたい!”と思ったのがきっかけです。
●そのDAWの好きなところは?
チャンク機能が便利だからです! チャンク機能とは、一つのプロジェクト内に複数のシーケンスを作ることができるDigital Performer独自の機能のことです。そのほかにもピッチをはじめエクスプレッションなどのオートメーションが書きやすく、ピアノロール上での操作も自分の感覚に一番合っていて、MIDI打ち込みをベースにした作曲がしやすいからです。と言いつつも、もはや長年使っているのでDigital Performerに慣れてしまって作業が一番早い、という理由が一番かもしれないです……(笑)。また、音源をバウンスするとDAWごとの音のクセが出るんですが、Digital Performerのミックス・バウンス時の音のクセ感、まとまり感も気に入っています。
●お気に入りの機能/内蔵音源/エフェクトを一つだけ教えてください!
チャンク機能、推しです。僕の楽曲はトラックや使われるプラグインが多くてセッション・データが非常に複雑になりがちなので、ピアノはピアノだけ作り込むチャンク、ドラムはドラムだけ作り込むチャンク……など、1プロジェクト・データ内にパートごとなどのチャンクを用意して整理した後で、最後に合わせて2ミックスにする……といった制作方法で進めています。この方法だと作曲を効率的に、より細かく進めることができます。
ササノマリイ
【Profile】ボカロP“ねこぼーろ”として活動をスタート。プロデューサー/シンガーとして『プロセカ』やyamaへの楽曲提供のほか、多くのアーティストの作品を手掛ける。近年はたなか(前職・ぼくのりりっくのぼうよみ)率いる3人組の音楽ユニットDiosの一員としても活動し話題を集める。
ササノマリイ/ねこぼーろ「カナデトモスソラ」MV(ボカロ):https://www.youtube.com/watch?feature=shared&v=NY_P9k48pnY
●使っているDAWは?購入理由も教えてください!
ABLETON Live(使用年数:14年)
以前にAPPLE MacBookを購入し、対応しているDAWを探していました。自分の作りたいジャンルの音楽を作っているアーティストの使用機材を調べているとABLETON Liveが出てきて、そこからデモ版を使用し“これなら作れる!”としっくりきて購入しました。
●そのDAWの好きなところは?
自分にとって、マニュアルを見なくても直感的にやりたいことを形にできるUIがとても良いです。画面上に使用方法が分からない機能やパラメーターが出てきた場合も、画面左下に表示できるインフォ・ビューにマウスのポインターをかざすと機能の説明が表示されるので、作曲のモチベーションが削がれにくい点がとても良いです。そして、Liveの内蔵音源やエフェクトがめっちゃ好き。
●お気に入りの機能/内蔵音源/エフェクトを一つだけ教えてください!
入力されたMIDI信号を遡って記録することができる、MIDIのキャプチャー機能です。この機能は、僕の人生をかなり救ってくれた機能だと思います。僕は鍵盤でリアル・タイムに打ち込んでいくという音楽の作り方をしているのですが、偶発的に出たアイディアを録音するときに、“何回弾き直しても録音してないあのときの感じの方が良かったな……”となることが多くあります。MIDIをキャプチャーする機能を使用することで、アイディアをそのまま作曲フローに直流しできるため、格段にストレスなく制作できるようになりました。
サツキ
【Profile】2019年よりボカロPとしての活動を開始。小学生のころからボーカロイド文化に触れ、その世界に憧れを抱く。ジャンルに囚われない自由な作風と、膨大な情報量を含むサウンドが特徴的。
「メズマライザー」 初音ミク/重音テトSV:https://youtu.be/19y8YTbvri8
●使っているDAWは?購入理由も教えてください!
PRESONUS Studio One Pro 5(使用年数:4年)
一括で大金を支払うことのできない金欠大学生のときに、数多くの音のサンプルをダウンロードすることができるSPLICE Splice SoundsにてStudio Oneのサブスクリプション・サービスがあったためそれに加入し、それから使い続けています。
ABLETON Live Suite 12(使用年数:1カ月)
元々「メズマライザー」までは、すべての楽曲をStudio One Pro 5で作成していました。ただLiveのことを調べていくうちに、“このDAWでは個性的な音作りや自由度の高いDTMができそうだ”と感じ、1~2カ月ほど前に購入。現在はお仕事で制作する楽曲にはStudio One、やりたい放題できる個人の楽曲にはLive、といった使い分けをしています。
●そのDAWの好きなところは?
Studio One Pro 5は、かなり直感的なインターフェースをしているので、初心者の方でも取っ付きやすい印象です。自分もすぐに慣れることができました。無償版のStudio One Primeもあり、機能は限定的ですが購入する前にお試しすることもできるので、初めて購入するDAWとしてはかなり優しいのではないかと思います。有志による使い方の情報が載せられたWebサイトが充実しているのも、魅力の一つです。
ABLETON Live Suite 12は、購入してからまだ日が浅いのですべての機能を触りきれていないのですが……自由度はかなり高いと感じています。ほかのDAWと操作感がかなり違うので最初は若干戸惑いましたが、内蔵エフェクトや音源は正統派なものから飛び道具的なものまで多種多様で、MIDIの生成/変形ツールといった機能も搭載されているため、“0→1”を生み出したいとき、少し変わった面白い音作りや展開をしたいときに向いているのかなと思います。
●お気に入りの機能/内蔵音源/エフェクトを一つだけ教えてください!
PRESONUS Studio Oneは、作曲用のソングとは別に、マスタリングに特化したプロジェクト・モードというものがあります。その中で、各プラットフォームのラウドネス・ノーマライゼーションに対応できるよう、調整してくれる点がお気に入りです。以前は“音圧なんて高ければ高いほど良いだろう”と思っていたのですが、ラウドネス・ノーマライゼーションというものがある以上適切なものにするに越したことはないですし、やり過ぎると音質も劣化してしまうので、ソフト側で調整できるのはありがたいです。Liveについてはまだまだ自分も模索途中ですがやはりGranulator IIIですね。グラニュラー・シンセのおかげで大分サウンド・メイクの幅が広がったし楽しくなりました。これが付属で同梱されているのはかなりありがたいですし、ほかにもこのレベルのものがたくさん付属音源として付いているのは強みだと思います。
SEE
【Profile】ボカロP。バンドサウンドを中心に、エレクトロなどさまざまな音楽ジャンルとボカロを融合させて音楽を制作している。
「動揺するもんか」可不:https://www.youtube.com/watch?v=eLrBwZEKyc0
●使っているDAWは?購入理由も教えてください!
PRESONUS Studio One(使用年数:4年)
DTMを教えて下さった方に強く薦められたこと、先に購入していた初音ミク V4Xに付属していたことが理由です。その前はAPPLE GarageBandを使っていました。
●そのDAWの好きなところは?
さまざまなジャンルの楽曲制作に対応できる点です。 自分はバンド・サウンドからエレクトロまで幅広く制作するので、多様な制作環境や、プラグインの取り回しに広く対応できる機能性、操作性が気に入っています。 また、使用人口が多いので、困ったときにネットで調べて解決できるのが強みです。
●お気に入りの機能/内蔵音源/エフェクトを一つだけ教えてください!
内蔵エフェクトで、Impact XTというドラム音源/サンプラーです。通常、サンプルを使用して制作する際、トラック上にデータを一つ一つ張り付けて使用しますが、Impact XTにサンプルを読み込ませれば、MIDIノートのシーケンスでサンプルを鳴らすことが可能になります。ほかのDAWには似た内蔵エフェクトがあまり無いらしく、よくうらやましがられます(照)。
椎乃味醂
【Profile】エッジの効いた音作りや考えさせられる歌詞などで注目されている若手ボカロ・クリエイター。音楽に留まらず、国際芸術祭へメディア・アートを出展したり、自主制作スタジオを主宰するなど幅広く活動している。
●使っているDAWは?購入理由も教えてください!
COCKOS Reaper(使用年数:8〜9年)
当時、無料で使えるDAWとしてよくサイトなどで紹介されており、最初に検索でヒットしたから(ver.0.999まで)。私の今のバージョンはver.7.16ですが、ver.0.999以降の有料ライセンスもほかのDAWと比較してかなり安いためおすすめ。個人/同人での使用なら1万円もしません。
●そのDAWの好きなところは?
デフォルトの状態でもかなり優秀ですが、カスタマイズ性が高く、機能を自由に追加できるところが良いです。海外のユーザー・コミュニティが活発で、日々有志による追加プラグインやスクリプトの開発が行われています。ほかのDAWにある機能は元から付いているか、コミュニティを探せば大体全部実装できます。自作もできますが、プログラムの知識が若干必要なのでこれは少し高度です。通常の使用ならほかの人が作ったもので事足ります。
作曲に対するモチベーションを上げるのに、DAWの見た目も重要かと思いますが、これに関してもボタン一つに至るまで編集できるほか、有志によるテーマ配布が行われており自在に着せ替え可能です。一方、付属音源などはほぼありません。そのため、初めて作曲をするのなら自分で音源を集める必要がありますが、僕はこの収集作業が楽曲の個性を決める大切な工程だと思うので、独自の音を見つけたい人にはかえって向いていると思います。総じて、ユーザーに意思が委ねられ、ユーザーの意思によって自在に変化するDAWです。“俺のReaperとあいつのReaperは違う”みたいな。
ソフトウェアが軽量で、動作が安定しているところも良いです。よく驚かれるのですが、Reaperのインストール・ファイルは20MBもありません。気軽に試せるのでぜひ。
●お気に入りの機能/内蔵音源/エフェクトを一つだけ教えてください!
やはりカスタマイズ機能です。デフォルトのReaperと僕がカスタマイズしたReaperを比較すると一目瞭然ですが、ほとんどのUIは自由に移動させたり、デザインを書き換えることができ、有志のスクリプトやプラグインと組み合わせるとその可能性は無限大です。
Dios/シグナルP
【Profile】2007年12月27日の鏡音リン&レン発売日に初投稿。代表曲は「サンドリヨン」、「会いたい」など。現在はVTuberなどに楽曲提供や、各方面でレコーディング、ミックスなどのエンジニアとしての活動も多く行っている。
13thアルバム『Bal Masque』:
https://twinkledisc.net/
●使っているDAWは? 購入理由も教えてください!
STEINBERG Cubase Pro 13、AVID Pro Tools Ultimate(使用年数:23年)
当時はシンセサイザー(KORG Triton)内蔵のシーケンサーで打ち込んだ曲をパラのオーディオ・トラックでミックスするのに16trのHDDマルチトラック・レコーダー(YAMAHA AW4416)を使っていましたが、パソコンを買い換えてDAWを使える性能になったのでAVID Pro Tools LEを購入しました。当時のWindows版Pro Tools LEではANTARES Auto-Tuneが対応していなかったため、ボーカル・エディットをするためにSTEINBERG Cubase VST5も購入しました。
●そのDAWの好きなところは?
今でもハードウェアのシンセを使うことが多く、Cubaseから音色を切り替えるためのパッチ・リストが使いやすく、必要に応じてリストを自作出来るのがほかのDAWではなかなか替えが効かない部分で重宝しています。また、YAMAHA VOCALOID Editor for Cubaseを使うとCubaseに打ち込んだ仮のMIDIメロディーでそのままVOCALOIDを鳴らすことが出来るので、Cubaseのキーエディターでの変更がそのままVOCALOIDに反映されるのがとても便利です。 Pro Toolsは機能がシンプルにまとまっているので目的の動作を素早く行えて、慣れるとかなり時短になるのがいいですね。
●お気に入りの機能/内蔵音源/エフェクトを一つだけ教えてください!
Cubaseの複数のトラックを一気にパラで書き出せる機能が気に入っています。一気に書き出せる機能はほかのDAWでもよくありますが、Cubaseの場合センドの空間系エフェクトやマスターのインサートを含めて書き出すことが出来ます。この機能が無いDAWでセンドを含めたパラを書き出したいとなったときは、一つずつトラックとセンド・トラックをソロにして書き出していかなければならないのでものすごく楽です。
Pro Toolsではオーディオのワープ機能が気に入っています。ボーカル・エディットではタイミング補正が必須になってきていますが、ワープ機能を使うと編集ウィンドウ上で自動的にアタック・ポイントが検出されて、それを合わせたい位置にずらすだけで簡単にタイミングを合わせることができます。
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