2)ピック弾き
ベースの奏法の中でも指弾きと並びポピュラーなピック弾き。本書では、このピック弾きを基本にしてベースを学んでいきます。
ピック弾きとは?ピックの選び方ピックの持ち方ピッキングする位置ダウン・ピッキングで弾いてみようオルタネイト・ピッキングで弾いてみよう
ピック弾きとは?
ベースを弾く上で最もスタンダードなのがピック弾きと指弾き。その中でもピック弾きはロックとの相性が良いので、とても人気のある奏法です。ピックという道具を使い、ピックと弦と触れるときに“カチッ”というアタック音が出るのが特徴で、指弾きに比べて固めの音色を出すことができます。また、ピックの固さを選ぶことで、音色にバリエーションがつけられるのも、ピック弾きの長所と言えるでしょう。
ピック弾きの特徴
●指弾きに比べ固めのサウンド
●カチッという特徴的なアタック音が出る
●ピックの固さを変えることで、サウンドに変化をつけやすい
ピックの選び方
“ティアドロップ”“おにぎり型”“三角”などの形があり、厚さの種類もソフト、ミディアム、ハード(ヘヴィ)などと分類することができます(厚さをミリ単位で表記している場合もあります)。また、材質もセルロイドやデルリンなどがあり、とにかく種類はたくさんあります。
この多くの種類の中から選んでいくのですが、ベースの音をしっかり出すためには、形は持ちやすい“ティアドロップ”か“おにぎり型”、厚さは音をしっかり出すことができる“ハード”がおすすめです。ただ、先述のとおりいろいろな種類があり、値段も手頃なので、自分の好みのピックが見つかるまで、いろいろと試してみると良いでしょう。
ピックの持ち方
ピックは写真のように、親指の腹と人差指・第一関節の内側を使って持ちます。ピックの先端は5mm ~1cm程度が出るようにしましょう。また、ピックを持たない薬指と小指は、自然な感じで開いていると良いかと思いますが、握り込んだほうが弾きやすければ、軽く握り込んでも良いでしょう。力を入れてピックを持ちすぎると手がスムーズに動かなかったり、音がきれいに出せなかったりするので注意しましょう。
ピッキングする位置
基本はネックの付け根からブリッジまでの、真ん中あたりで弾きます。ジャズ・ベースの場合はフロント・ピックアップ付近か、フロント・ピックアップとリア・ピックアップとの間あたりで弾くと良いでしょう。それを基本にして、柔らかい音を出したいときはネック寄りで、逆に固い音を出したいときはブリッジ寄りで弾くようにしょう。
ダウン・ピッキングで弾いてみよう
まずは、右手首をブラブラさせるように動かしてみましょう。感覚的には、ウチワを扇ぐような動きを想像してみましょう。その感覚を覚えたまま、ピックがボディ中央部あたりに来るように右手を置きます。その際、右手の手首から肘の間のあたりを、多少ボディに寄りかからせる感じで構えましょう。
このように構えたら、先ほどのウチワを扇ぐ動きを意識してピッキングを行ないます。これがダウン・ピッキングです。ピックは、弦に対してほぼ平行になるように当てましょう。このとき手首に力が入りがちですが、先ほどの手首ブラブラの感覚を思い出しながら、リラックスして弾きます。手首と肘をうまく使ってピッキングを行ないましょう。
オルタネイト・ピッキングで弾いてみよう
前項でやった弾き方を、ダウン・ピッキングと言います。そしてピック弾きにはもうひとつ、アップ・ピッキングというものがあります。これは振り下ろしたピックを、次に振り下ろすために戻すときの動きに合わせて、上向きにピッキングすることです。これを交互に行なうことを、オルタネイト・ピッキングと言います。最初はダウンに対してアップが弱くなったりその逆になったりすることが多いので、常に同じ音量で弾けるようにしましょう。
より幅広い知識を得たい方は、ぜひ本書をごらんください。
- 1)ベースのチューニング方法
- 2)ピック弾き
- 3)ネックの持ち方