3)右手の使い方
クラシック・ギターは、右手の指で直接弦をハジいて演奏します。
ここでは基礎となるアポヤンド奏法を使い、右手だけを使った練習を行ないましょう。
右手の記号
右手は、譜面上で使用する指がアルファベットで記されるので、最初に覚えておきましょう。
●爪のお手入れについて
弦をハジく右手の爪は、全体的にやや長めに伸ばしましょう。人差指・中指・薬指は、0.5~1ミリぐらい伸ばし、小指はそれらよりやや長めに伸ばします。爪で直接弦をハジく親指も長めに伸ばし、左側を削るようにすると、弾きやすくなります。
アポヤンド奏法
アポヤンド( スペイン語で“よりかかる”という意味)は、弾いたあとに上の弦(後述する親指の場合は下の弦)に触れて止める奏法で、クラシック・ギターの基本となる奏法です。うまく止めたまま固定できない場合は、指を少しサウンドホールのほうに押すようにイメージするとよいでしょう。固定できるようになったら、指の第一関節でひっかくようなイメージで、大きな音が出るように練習してください。 連続して弾く場合は、1本の指が常に弦に触れているようにします。たとえば最初に人差指で弾いたら、その指を隣の弦に止めたままにしておき、続いて中指で弾くタイミングで人差指を離すようにします。
2本足で歩くように弾こう!
初心者は、次の指を使おうとしたときに、止めていた前の指を弦から離してしまいがちです。2本足で歩くように、常に1本の指が弦に触れていることを意識しましょう。また、指が弦に対して斜めになっていると、次第に弾く位置が変わっていき、音色も変わってしまいます。指が弦に対して垂直に上下するようにしましょう。
1~3の開放弦を弾く
右手だけでアポヤンドの練習をしましょう。人差指と中指を交互に使い、1弦→2弦→3弦を4回ずつ弾きます。3弦まで弾いたら、2弦→1弦に戻る練習もしましょう。難しいのが、各小節4拍目から次の弦への移行です。中指は弾いたあと隣の弦にしっかりつけておき、それを離すと同時に、同じ弦を人差指に入れ替えて弾きます。
より幅広い知識を得たい方は、ぜひ本書をごらんください。
- 1)ギターのチューニング方法
- 2)フォームについて
- 3)右手の使い方