1)チューニング
チューニングとは、ウクレレの各弦の音を決められた高さに合わせることです。 ここでは、チューナーを使ったやり方を基本に、チューニング方法を解説していきます。 演奏前には必ずチューニングを行なうようにしましょう。
チューナーのタイプウクレレの各弦の音を確認チューナーを使ってチューニング!チューナー以外の機器を使ったチューニング基準音を使ったチューニング
チューナーのタイプ
●マイク内蔵型の場合
マイクを内蔵したメーター型のチューナーの場合は、ウクレレの音を鳴らし、その音をマイクで拾ってチューニングを行ないます。マイクはウクレレの音と同時に、まわりの雑音も拾ってしまいますので、できるだけ静かな場所でチューニングを行ないましょう。
●クリップ式の場合
クリップ式チューナーは、ウクレレの振動を拾ってチューニングを行なう構造になっています。クリップ部分を使いヘッドに取り付けて、チューニングを行ないましょう。
ウクレレの各弦の音を確認
ウクレレのチューニングは、4弦=ソ(G)/3弦=ド(C)/2弦=ミ(E)/1弦=ラ(A)となります。これをハイGチューニングと呼び、本書ではこのチューニングを使用していますが、4弦に1オクターブ低い弦を張るローGチューニングなどもあります。一度、両方のチューニングを試してみると良いでしょう。
チューナーを使ってチューニング!
まずペグを回し、弦を少し緩めましょう。4弦のチューニングから行なっていきます。
4弦をG音に合わせていきます。チューナーのランプや表示が、Gになるまで弦を巻いていきましょう。
表示がGになったら今度は針を見ていきます。メーターの針が左に振れていたら、それは音が低いことを表わしています。逆に右に触れる場合は、音が高いということになります。
音程が低かった場合は、弦を巻いて音程を上げましょう。
音程が高かった場合は、弦を緩めながらチューニングを合わせるのではなく、一度低い状態にしてから、改めてペグを締めながら合わせましょう。
針が中心に来たら、チューニングは終了です。同様に1~3弦も合わせましょう。
弾いていてチューニングがすぐに狂ってしまう場合、以下の理由が考えられます。
1. 弦が張られたばかりの場合
張ったばかりの弦は安定するまでに少し時間がかかります。何度もこまめにチューニングをしましょう。
2. ペグがゆるんでいる
ペグのネジがゆるんでいると、チューニングが狂いやすいです。ドライバーを使ってペグのネジを締めこむと良いでしょう。ただあまりきつく締めるとペグの動きが悪くなったり、さらにはペグを壊してしまう場合があります。様子を見ながら、少しずつ行ないましょう。
3. 楽器のトラブル
楽器そのもののトラブルが考えられます。楽器屋さんに相談してみましょう。
チューナー以外の機器を使ったチューニング
ウクレレを始めてすぐの初心者には、簡単で迅速、かつ正確にチューニングができるチューナーの活用を推奨しますが、もちろんチューナーを使わなくても、チューニングを行なうことは可能です。ここでは、音叉とピッチ・パイプを使って行なう、2種類のチューニング方法を紹介します。
●ピッチ・パイプ
ピッチ・パイプはウクレレの1~4弦の音を鳴らすことができる笛です。各弦の吹き口があるので、そこをくわえて音を出し、チューニングを行ないます。
ピッチ・パイプを吹きながら該当する弦の音を出し、同じ音になるようにチューニングをしていきましょう。チューナーを使った方法と同様に、“弦を巻く方向”でチューニングをすることを忘れずに。
●音叉
音叉は鉄でできたU字の器具で、軽く叩くことによってA(ラ)の音が鳴ります。この音にウクレレの1弦を合わせチューニングを行ないますので、まずは音叉を硬いところに当て、音を出します。
音叉が鳴っているあいだにウクレレのボディに当てます。すると、音叉の音がウクレレのボディに共振するので、そのまま1弦をピッキングし、共振している音を基準に1弦をA音に合わせます。基準音を使ったチューニングは、下の項を参照ください。
基準音を使ったチューニング
音叉を使い1弦をA音に合わせることができたら、その音を元に2~4弦のチューニングを合わせていきましょう。1弦の開放音は(何も押さえないで弾いた音)はAですが、2弦の5フレットを押させた音も同様にAです。このように異なった弦で同じ音が出ること(これを異弦同音と言います)を利用して、チューニングを行ないます。
❶ 1弦の開放を鳴らしながら、2弦の5フレットの音を鳴らします。この2つの音が同じになるように、2弦のペグを回しチューニングを行ないます。
❷ 前の❶の行程で2弦のチューニングを合わせることができたら、今度は2弦の開放を鳴らしながら、3弦4フレットの音を鳴らします。この2つの音が同じになるように、3弦のペグを回しチューニングを行ないます。
❸ 最後に4弦のチューニングを行ないましょう。1弦の開放を鳴らしながら、4弦の2フレットの音を鳴らします。この2つの音が同じになるように、4弦のペグを回しチューニングを行ないます。これでチューニングは完了です。
より幅広い知識を得たい方は、ぜひ本書をごらんください。
- 1)ウクレレのチューニング方法
- 2)ピッキング
- 3)左手での弦の押さえ方