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基礎から練習

構成・編集:plug+編集部

「作曲」するのに必須なスキルは、「楽器が演奏できて、楽譜の読み書きが できる」という時代から「最低限パソコンが扱える」時代に変わりました。なんなら「タブレットやスマホが扱える」ところまで敷居が下がってきたのです。総国民ミュージシャンであり、作曲家時代に突入です。

楽器を演奏しないのであれば、訓練された音感や培ってきたセンスがない こともあるでしょう。そんなユーザーでも作曲ソフトの機能を借りて、作曲の導入や体験、トライができるように……という思いで、書籍『できるゼロからはじめる作曲超入門』は執筆されています。

いわずもがな「作曲」というものは、あまりにも広大すぎます。『できるゼロからはじめる作曲超入門』の目的は、ドラム、ベース、ハーモニー、そしてメロディという、最小の「1人バンド」で まずは音楽の骨組み、スケッチを作ってみよう、というところにあります。

本記事では、そのエッセンスを味わえる、理解しやすく、まずはトライできそうなトピックを以下のステップに従い、WEB記事として一部紹介していきます!

※本記事は、『できるゼロからはじめる作曲超入門』(リットーミュージック刊)から一部を抜粋して、再編集して構成しております。
<メロディ、リズム、ハーモニー>の意味と役割を理解した上で、実際にそれらを曲に仕上げていくテクニックのみを抜粋して掲載します。一部、説明が不足する場合もありますが、なるべく、実践を優先する意向で掲載しています。「試して>学ぶ」を優先していますので、順番に読み進めてみてください。(plug+編集部)

3つの要素、メロディ、リズム、ハーモニーを理解する

普段みなさんが聴いている「音楽」は、いろんな要素が同時に組み合わさって、成立しています。作曲をするためには、まず、その要素を知ることが大切です。

メロディ(旋律)

カラオケなどで「歌」の相当するところです。「歌」の代わりに楽器が旋律を演奏する曲もありますが、曲の一番の「顔」というべき部品だと言えるでしょう。口ずさめる、覚えやすい、印象に残りやすいなどが、メロディにふさわしい特徴となっています。

リズム

バンドでいえば「歌」に対して、ドラムのパターンなどが「リズム」パートになります。曲に一定の律動(周期)を与えるものです。テンポを明確に打ち出すのも、このパートの大きな役割。リズムの抑揚、アクセントなども必要な要素です。

ハーモニー(和音、コード)

2つ以上の違った高さの音を同時に鳴らせば、和音になります。この和音が、どんどん次の和音に移り変わっていくことで、曲の印象が決定します。

例えば、1つの同じメロディでも、どんなハーモニーを付けるかによって曲の雰囲気が変わってしまいます。それは同じ「顔」を持った人でも、その日の気分や場所によって「衣装やコーディネート」が変わることと似ています。

作曲の手順を考えてみよう

音楽の3大要素のどれから作成しても問題はありませんが、どこを優先するかで曲の傾向が変わってきます。取り組む前にポイントを考えておきましょう。

「メロディ」が先か、「ハーモニー」が先か?

◎メロディ(旋律)先行

曲の「顔」であるメロディを先に作成する方法は、イメージしやすいです。なぜなら、鼻歌のような感覚で思い付いたメロディを組み合わせていけば良いからです。

メリット
ハーモニー(コード)の制限を考慮しなくてもよいので、メロディの動きがより自然で歌いやすく、生き生きとしたものになることが多いです。メロディの盛り上がりやアクセントなどにハーモニー

デメリット
メロディとコードは一対一の関係ではなく、同じメロディに対していろいろなハーモニー(コード)の選択が可能です。ですから作曲に慣れないうちは、どのようなハーモニーを選択したらよいのか、そしてどんなハーモニーをつなげていけば自然になるかがイメージしにくいのです。そのため、コードがスムーズではない、あるいは曲の「ムード」が思ったものと違う、はたまたメロディとコードがマッチしていないなどの不具合が起こりやすくなります。

◎ハーモニー(和音、コード)先行

先に、ハーモニーのつながりを決定しておく方法です。メロディよりはパターンに限りがあるので、ある程度、曲づくりに慣れてきたらコードから作成することもできます。

メリット
ハーモニーのつながりを「コード進行」といいますが、いくつかのおなじみの定形があります。それらを利用することで、曲の「ムード」をスムーズに決定することができます。

デメリット
コードがスムーズになる一方で、メロディの動きがハーモニーに制限されてしまいます。ですからハーモニー以外の音をメロディに用いるテクニックが身に付かないと、メロディの音が飛び飛びになってぎこちなくなることが多いです。

そのため、コードがスムーズではない、あるいは曲の「ムード」が思ったものと違う、はたまたメロディとコードがマッチしていないなどの不具合が起こりやすくなります。

さらに、ハーモニーを先に決めることによってメロディの盛り上がりやアクセントを意識しづらくなるので、平坦で印象の弱いメロディになりがちです。

【ヒント】
コード進行を体感しつつ、その中で印象的なメロディを自由に発想していく「同時並行的な着想」が作曲の理想です。しかし始めのうちは「コード」をパターンで設定して、それにメロディを載せていく方法が簡便的でしょう。本書では、まずこの方法でトライしていきます。

Q:作曲に必要なソフトは?
A:まずは、無償の制作ソフトを利用してみましょう


Windows/Macintosh両対応ソフト
パソコンに、音楽制作ソフトを組み込んではじめてみましょう。 WindowsでもMacでも使えるフリー(無償版)のソフトとして「Studio One Prime」があります。
https://www.mi7.co.jp/products/presonus/studioone/prime/


▲Studio One Prime


◆Windows用ソフト
Windows限定で同じく無償版としては「Cakewalk by BandLab」があります。英語サイトしかないのが難点ですが、機能としては有償ソフトと遜色ないレベルのソフトです。Android版、iOS版もあります。
https://www.bandlab.com/products/cakewalk?lang=ja


▲Cakewalk by BandLab

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