plug+ by Rittor Music

自分らしく音楽を始める。

スタイル検索

上達のヒント

テキスト:夏吉ゆうこ(Arika)

声優として活動し実績を重ねる、夏吉ゆうこさん。ギタリスト・作曲家としてさまざまなプロダクションを行う、大和(やまと)さん。多様なバックグラウンドを持つ二人がアーティスト表現として作品を作る音楽ユニット「Arika」。plug+では二人の音楽制作の現場をプロダクション・ノートとしてお届けします。(plug+編集部)


Arikaのボーカル、作詞担当 夏吉ゆうこです!今回は制作中の4曲目のお話を。

大和さんが4曲目のデモをくれました。くぅ〜かっけぇ〜〜!
制作直前に打ち合わせした時、ちょっぴり私の希望をお伝えしたんですけど、めちゃめちゃかっこよく反映されてて草。機会があれば自慢したいと思います。
よしがんばるぞ〜

作詞をするにあたって、
今のところ大和さんが先にデモ曲をあげてくれて、
それを聴きながら作詞する方法を採っています。

まずは曲を聴きながら、なんとなくあ〜とかふ〜んとかで口ずさんでメロを覚える作業。
メロが入ってくると、自然と言葉が即興で出てきたり、自分の口に馴染む言葉が出てきやすい気がします。

いつも「Capriccio」というiOSアプリを使っているのですが、
とっても便利です奥さま…
5〜10秒ずつ細かくスキップ巻き戻し出来るし、テンポとキーも簡単にいじれる!!
せっかく自分たちの曲だから、私が1番歌いやすいようにカスタムしたいよねぇ!

愛用アプリ「Capriccio」でデモ曲を再生

本番レコーディングの前にはプリプロという「仮レコーディング」の作業があって、そこで完成した歌詞を見てもらったり歌い方のテイストを決めたりするんですが、
それまでに自分の1番歌いやすいキーを見つけておければ、説得力ある歌い方できるし…
なので、ぐりぐりキーを変えながらひたすら口ずさむのって大事だったりします。

実は3曲目は、この作業をずっとやっているといつのまにか爆速(当社比)で完成しました。
ほとんどペンを握ってないです。ふんふ〜んでいつの間にか出来ました。なんで?

しかし、大体それだけでは書けないのがほとんどなんですよ…プロの作詞家の方、大尊敬…
書けなかった場合は第二フェーズです。

たとえばAメロのこの部分、音数を書き出すとこうなります。

「夜(仮)」のデモAメロ部

5(て〜れれ〜れれ〜)
4(て〜れ〜れれ〜)
6(て〜れれ〜れれ〜れ〜)
5(て〜れれ〜れれ〜)

うーんアホ。
でもこれで音数を視覚化出来たので、次にハマりそうな言葉をどんどん当てていきます。もう何でもいいです。

5 お〜にぎ〜りが
4 た〜べ〜たい〜
6 に〜ぎら〜なく〜ちゃ〜
5 た〜べれ〜ない〜

アレッ?一節出来ちゃいましたね。
仕上がったのは怠惰なおにぎりソングですが。大和さんごめんなさい。

でも過程としてはこれです!
音数を視覚化して、とりあえず言葉をはめ込み、もっといいのが浮かんだらどんどん差し替える!!
パズルを作っては直し作っては直しで、納得がいったら完成…

これが、今現在の夏吉流です。
ほんとこういうのは私が作詞される方々にお聞きしたい…

ということで、具体的な作詞スタイルを書かせていただきました!
次回は何を書こうかしら、ボーカルの事かなぁ…??
ではでは!


この記事をシェアする

  • LINE
  • twitter
  • facebook

「Arika プロダクション・ノート」記事一覧

注目記事

新着記事

注目記事