その① 楽器屋さんはこんなお店！

楽器に少しでも興味があれば、楽器屋さんは絶対に楽しい場所

楽器屋さんには「総合楽器店」と「専門店」がある

ひとくちに「楽器」と言っても、いろいろな種類があります。ギターやベースなどの「弦楽器」、キーボードや電子ピアノ、シンセサイザーなどの「鍵盤楽器」、ドラムやパーカッションなどの「打楽器」、サックスやトランペットなどの「管楽器」、さらにDTMやDJ機器なども、楽器店で買うことができます。

そして楽器店も、取り扱う楽器の種類によってそれぞれに特徴があります。この記事では、話をシンプルにするために、幅広いカテゴリーを扱う「総合楽器店」と、１つのカテゴリーに特化した「専門店」に分けて説明します。

初心者にオススメの「総合楽器店」

一般の人が「楽器屋さん」と聞いてイメージするのは、ほとんどがこのタイプだと思います。読んで字の如く、いろいろなカテゴリーの楽器が置いてある総合楽器店は、客層も幅広いため、初めてでもあまり抵抗なく足を踏み入れることができます。

ショッピングモールや商業ビルの中にあることも多く、買い物のついでに立ち寄れる気軽さがあります。チェーン店として複数の地域に展開していたりするのも、このタイプのお店です。初心者用の楽器にも力を入れており、最初の楽器を買うなら総合楽器店を選ぶほうが失敗が少ないでしょう。

深掘りしたい人のための「専門店」

ギター専門店、管楽器専門店など、特定のカテゴリーを扱うのがこのタイプです。その楽器の上級者の要求に応えられるように、充実した品揃えとスタッフの知識がお店の生命線になります。比較的高めの価格帯の楽器を扱う傾向にありますが、初心者も含めた幅広い客層に対応しているお店もあります。初めての楽器を手に入れて、ある程度演奏できるようになったら、いつか行ってみたい……そんなお店です。

売っているのは楽器だけじゃない

楽器店が扱うのは楽器だけでなく、演奏に必要な周辺アイテムや機材も置いてあります。エレキギターを例にとると、ピック、ストラップ、弦、シールド、チューニング・メーター、エフェクター、アンプ、メンテナンス用品など。これらは、前述したお店のタイプに関係なく扱われていることがほとんどです。あるカテゴリーに限定するなら専門店のほうが充実している場合もありますが、初心者に必要なものは総合楽器店で一通り手に入るでしょう。

また、総合楽器店には、楽譜や教則本、音楽関係の書籍や雑誌などを扱っているところもたくさんあります。特に書籍や雑誌は、一般書店の音楽書コーナーより充実しているお店も多く、楽器を演奏しない人にとっても狙い目だったりします。

楽器のレッスンを受けたり、スタジオで練習できるところも

これは総合楽器店に多い特徴ですが、防音室（スタジオ）が併設されていて、音楽教室を開講していたり、バンドなどの練習用に時間単位で貸し出していたりするお店もあります。詳しくはこの連載の第7回で触れる予定ですが、楽器を買った後もいろいろな形で活用できるのは楽器店の魅力の１つです。

ただ見に行くだけでも大丈夫！

楽器屋さんに限らず、初めて行くお店にはハードルの高さを感じたり、「何か買わないとダメなのでは？」と不安になったりする人も多いと思います。ですが、動画の中でも話されているとおり、初めて来店する人はお店にとってありがたい存在です。むやみに話しかけてきたり、押し売りすることはありません。

また「この楽器が欲しい！」という気持ちがなかったとしても、店頭に並んだ楽器や機材の「現物」を見ることは、ネットや雑誌とは違う感動や発見を与えてくれます。楽器に少しでも興味があれば、楽器屋さんは絶対に楽しい場所です。特に、これから楽器を始める人は、ぜひ一度……いや、何度でも足を運んでみてください！

取材＆撮影協力
島村楽器 千葉店 店舗紹介ページ
島村楽器 錦糸町パルコ店 店舗紹介ページ （動画：店舗内スタジオ映像）